World Wide Web Consortium(W3C)は12月17日、HTML5 の仕様策定が完了したと発表した。これは、Web とその関係者にとっては大きなニュースだ。だが、これで終わりというわけではない。

今回発表された仕様は最終的な HTML5 標準というわけではない。17日に行われた会見で Jeff Jaffe 氏が語ったところによれば、HTML5 仕様の勧告は2014年の半ばまで待たなければならないという。それまで W3C はより高い安定性の確保と、テストスイートの構築に向けて動くことになる。

このこと自体は別段驚きではない。2011年2月、W3C は HTML5 のテスト期間を2014年まで延長すると発表していたからだ。

HTML5 の仕様策定に向けた動きは、少なくとも2007年から続けられてきたもの。そのスタートから勧告までには、実に7年もかかることになる。

このスピードの遅さに不満を持つ人もいることだろう。

私自身は W3C の働きには敬意を表したいと思う。Web の世界は、W3C よりも速く動いていることは事実だ。2007年、Web はいまとはまったく違う場所だった。だが、その Web の進化を促進させてきたのが HTML5 だったのだ。そしてこの Web の進化が、HTML5 自身の仕様にも影響を与えている。

HTML5 の標準化に向けた動きはやっと最終局面に入った段階ではあるが、開発者や利用者はすでに HTML5 の恩恵を受けている。HTML5 技術の採用は、仕様の勧告を待たずに開始されているのだ。例えば、Web ブラウザベンダーなどのアーリーアダプターは、すでに HTML5 仕様をベースとした機能の実装を開始している。

W3C は今後、HTML5 の相互運用性と安定性のテストに専念する。今日の会見で Jaffe 氏は、W3C 仕様が提供する安定性は多くの業界にとって非常に重要なものだと語った。HTML5 は、例えばテレビ用のセットトップボックスのような家電製品でも利用される技術だからだ。現代の家電製品では、IT 機器同様にファームウェアのアップデートが要求されることは珍しいことではない。でも、だからといってテレビのファームウェアを6週間ごとにアップデートしたいと思う人などいないだろう。

Jaffe 氏はまた、2016年に勧告が予定されている次期バージョン「HTML5.1」の仕様策定に向けた取り組みも紹介した。Jaffe 氏によれば、HTML5.1 拡張仕様の策定プロセスは、複数のグループによって進められているという。これらのグループによって作成された拡張仕様は、やがて正式な HTML 5.1 仕様へとまとめられることになるそうだ。

HTML4.x の時代は過去のものとなった。そして、HTML5 の時代はすでに始まっている。2014年を待つ必要はない。

Sean Michael Kerner
Sean Michael Kerner は、InternetNews.com の主任編集者。