富士通横浜国立大学は共同で、富士通の大学向け授業支援システム「CoursePower(コースパワー)」に蓄積される学習履歴データから、学生一人ひとりの予習・復習・講義への参加状況を分析し、積極性、計画性、継続性などの学習行動の特徴をチャートで示す機能を開発した。これにより教員は、学生のテストやレポートの結果だけではなく、学習行動の特徴も一目で把握できるという。

同機能は、CoursePower に蓄積された、資料教材の参照日時、レポート課題参照日時とレポート提出日時などの学習履歴データから、理解度が深まると考えられる学習行動をリストアップ。次に LMS(Learning Management System:授業管理システム) のログからこれらの行動量(参照数・提出数・発言数など)の多いものに高い点数をつけ、成績と相関関係のある60種類の学習行動を抽出する。その後、複数の学習モデルを参考に、各学習行動を分類し、学生一人ひとりがひとつの講義に対してとった行動を「積極性」「継続性」「計画性」を指標としたレーダーチャートで表示する。

これにより教員は、レーダーチャートから学生の学習行動の特徴を把握できるため、個別指導の改善やドロップアウトする可能性の高い学生の早期発見が可能に なるという。また、教員ごとの講義数・受講者数の推移、教材・お知らせの参照状況、教材の実施状況(進捗、合否など)、受講者全体の出席率の推移などを可視化する機能により、教員の講義の自己評価、大学の自己点検・評価を行える。一方学生は、学習状況の比較グラフから自身の出席率やレポート提出率、資料参照率などをクラストップやクラス平均と比較し、学習行動の振り返りができるという。

クラス全体のレーダーチャートから学生個人のデータを参照
クラス全体のレーダーチャートから学生個人のデータを参照

横浜国立大学は、2013年4月に同機能を搭載した CoursePower の本格運用を開始する予定。富士通は、有用性の向上を目指し、同機能評価と改善を継続する。さらに今後は、卒業後の就職に関するデータも分析対象とし、在学生向けの学習プランニングを含めたキャリア指導を支援する機能や、他の学内システムとの連携によりさらに詳細な学習状況を可視化する機能などの拡充を図る。また、同機能のプロトタイプを12月17日から3日間、神戸国際会議場にて開催される「大学 ICT 推進協議会 2012年 年次大会」に出展する予定。