Ubuntu は今世界で最も人気の高い Linux ディストリビューションの1つだ。どの統計を採用するかにもよるが、Ubuntu ユーザーの数はデスクトップとサーバーをあわせて2,000万人を大きく越えている。

先ごろ Ubuntu 12.10(Quantal Quetzal)が正式にリリースされた。これは2012年の Ubuntu Linux にとって2番目で最後のメジャーアップデートとなるものだ。

サーバー側で注目される機能は OpenStack Folsom クラウドだ。Ubuntu は主力 Linux ディストリビューションとして初めて OpenStack を採用し、この幅広い人気を誇るクラウド技術のリファレンスプラットフォームとなっている。

Ubuntu は Folsom をパッケージングしてサポートするだけでなく、Juju の強化によって一段と強力なプロビジョニングやコントロールも可能にしている。Juju とは Ubuntu によるクラウドプロビジョニングシステムであり、Ubuntu 12.10 では新たに搭載された GUI によってシステムが改善されている。新しいインターフェイスは物理、仮想、あるいはクラウドにかかわらずシステム管理者が環境をビジュアルに理解、コントロール、および調整する作業の簡略化をその目標にしている。

デスクトップ側では、サーバーに実装されたクラウドとその無数のアプリケーションをデスクトップレベルに持ち込むことを狙っている。改良された Dash インターフェイスは、ローカルとクラウドの両方のストレージを検索できるようになっている。検索機能では、ちょっとした論争を呼んでいる Amazon 検索の統合も行われている。

Canonical の CEO Jane Silber 氏は次のように述べている。

「Ubuntu 12.10 はマルチデバイス時代の OS だ。今日のユーザーは、ネット上でもハードディスク上でも、職場でも家でも、携帯電話でも、そしてもちろん PC でもコンテンツを利用する。Ubuntu は、利用者によるこのようなコンテンツの利用を極めて簡単にする」

Ubuntu 13.04 の一部内製化

Ubuntu 12.10 が公開されるなか、Ubuntu 創業者の Mark Shuttleworth 氏が次期メジャーリリースである 13.04 の初期プランを発表した。現時点での最大のニュースはコードネームが発表されたことだ。13.04 は「Raring Ringtail(荒ぶるアライグマ)」と呼ばれることになる。

Shuttleworth 氏はこのネーミングについて、ブログに次の投稿をしている。

「辞書を調べてもらえば分かるが、『R』の項目にはくだらなくて、うっかり使うと叱られそうな言葉が多数存在している。『risibly rambunctious(おかしなほど手に負えない)』『reboantly ran-tan (響き渡るほど浮かれ騒ぎ)』『regnally rakish (王様のようにハイカラな)』『reciprocornously rorty (てんやわんやの大騒ぎ)』など、ほかにもピッタリなものはたくさんあるし、『radious or rident (輝ける、もしくはおかしな)』『rowthy rabble(やかましいやじ馬の目を引く)』などもあった」

新しい Ubuntu リリースの名前は興味深いが、今回さらに興味深いかもしれないのは、すべて外部でオープンに開発を進めるのではなく、開発者を社内に呼び込むという決断をしたことだ。

Shuttleworth 氏はこの件について、次のように書いている。

「われわれを信頼し、われわれの方も信頼できると思う人々も招いて13.04 の魅力と驚きにあふれた部分の開発において協力していきたいと考えた」

Sean Michael Kerner
Sean Michael Kerner は、InternetNews.com の主任編集者。