富士通理化学研究所筑波大学は、共同開発スーパーコンピュータ「京(けい)」が世界的な性能コンテスト「HPC Challenge(HPC チャレンジ)」の「クラス1」4部門中3部門で1位、残る1部門で2位になったと発表した。1年前の同コンテストでは全4部門で1位を獲得していた。

富士通のスパコン「京」、性能コンテスト「HPC チャレンジ」で3部門1位、1部門2位

(出典:富士通)

HPC チャレンジは、スーパーコンピュータの総合性能を評価するコンテスト。科学技術計算で多用される計算パターンから選んだ複数の項目を使い、性能を多角的に評価するという。ベンチマーク性能値を競うクラス1と、実装における生産性の高さを競うクラス2がある。

京が今回1位を獲得したのは、クラス1のうち「Global HPL(大規模な連立1次方程式の求解における演算速度)」「EP STREAM(Triad)per system(多重負荷時のメモリアクセス速度)」「Global FFT(高速フーリエ変換の総合性能)」の3部門。残る1部門「Global RandomAccess(並列プロセス間でのランダムメモリアクセス性能)」は2位だった。

また、Global FFT 部門の3位には NEC/海洋研究開発機構の「SX-9」が入った。前年は同部門で2位だった。

SX-9
SX-9

各部門の上位3システムと各性能値は以下の通り。

【Global HPL】
1位:京(日本/理研)、9,796TFLOP/s
2位:Cray XT5(米国/オークリッジ研)、1,534TFLOP/s
3位:IBM Power775(IBM 社内)、1,344TFLOP/s

【Global Random Access】
1位:IBM Power775(IBM 社内)、2,021GUPS
2位:京(日本/理研)、472GUPS
3位:IBM BG/P(米国/ローレンスリバモア研)、117GUPS

【EP STREAM(Triad)per system】
1位:京(日本/理研)、3,857TB/s
2位:IBM Power775(IBM 社内)、525TB/s
3位:Cray XT5(米国/オークリッジ研)、398TB/s

【Global FFT】
1位:京(日本/理研)、205.9TFLOP/s
2位:IBM Power775(IBM 社内)、132.7TFLOP/s
3位:NEC SX-9(日本/海洋研究開発機構)、11.9TFLOP/s

なお京は、富士通らが共同開発し、2010年9月末に理研への搬入を開始したスーパーコンピュータ。2012月9月より本格運用されている。

開発途上の8コア プロセッサ「SPARC64 VIIIfx」6万8,544個を672台の筐体(きょうたい)で連携させた構成で、2011年6月版スーパーコンピュータ世界ランキング「TOP500 June 2011」の1位を獲得し、世界最高速のシステムと認められた。その後、プロセッサ8万8,128個、筺体864台という最終構成で2011年11月版ランキング「TOP500 November 2011」の1位となり、2期連続で世界最高速と認定。さらに、HPC Challenge の全4部門で1位を獲得したほか、「ACM Gordon Bell Prize(ゴードン・ベル賞)」も受賞している。

その後、2012年6月版ランキング「TOP500 June 2012」では2位、11月版ランキング「TOP500 November 2012」では3位となった。