米国 Google は、東日本大震災で被害をうけた施設のようすをストリートビュー画像で記録/保存する取り組み「震災遺構デジタルアーカイブプロジェクト」を開始した。

同プロジェクトは、東日本大震災で被害を受けた施設の外観および構内を「おみせフォト」と同じ技術を活用して撮影するもの。岩手県の大船渡市、釜石市、陸前高田市、福島県浪江町が管理する32施設の撮影を予定している。これら施設には、釜石市内の唐丹小学校をはじめ、建物の4階の高さまで津波が達したことがひと目でわかる陸前高田市内の定住促進住宅などが含まれる。2012年内に解体を予定している施設もある。

イGoogleが「震災遺構デジタルアーカイブプロジェクト」を開始、ストリートビューで震災の記憶の風化を防ぐ
震災遺構デジタルアーカイブプロジェクト
(提供:Google)

撮影期間は約1か月を予定しており、撮影した画像は年内をめどに順次インターネットで公開する予定。具体的な方法については、画像の公開時に改めて発表するとのこと。また、同プロジェクトによる施設のデジタルアーカイブを希望する自治体や施設管理者を Web ページで受け付けている。

岩手県陸前高田市の市長である戸羽太氏は以下のように述べている。

「東日本大震災から1年8か月が過ぎ、街は復興へと少しずつ進み始めてきました。世間では津波の爪痕を後世に残すべきとの声も出ましたが、ここに住む市民の心には悲しみの象徴でしかない多くの建物を私は残すことはできません。そんな中、グーグル社からのストリートビューのお話を伺った時に、震災の記録/保存をこのような形でしていただくことに、大変感謝しております。現物を残さず、震災の記憶の風化を防ぐ最大のプロジェクトと期待しています」

なお Google では、「東日本大震災デジタルアーカイブ」の活動として、東日本大震災の被害状況を記録/保存するため、2011年7月にストリートビュー撮影車で街並みの撮影を開始していた。のべ 4万4,000km を約半年かけて走行し、被害の大きかった東北地方の沿岸地域や主要都市周辺を公道から撮影した。現在は、撮影した写真を Google マップと「未来へのキオク」で公開している(関連記事)。

イメージ
東日本大震災で被害を受けた施設を記録/保存
(提供:Google)