今週の Linux ニューストップ3は、カーネルアップデート、世界最初の Linux ディストリビューションの新バージョンリリース、そして Red Hat MRG の節目となるアップデートという Linux の核となるものが占めた。

1. Linux 3.6

【LinuxTutorial】Linux ニューストップ3:Linux 3.6 リリース、Slackware 14デビュー、Red Hat MRG 2.2
7つのリリース候補版を出した Linus Torvalds 氏は、これでもう十分だろうとの判断を下し、9月30日の夜に Linux 3.6 をリリースした。

Torvalds 氏はメーリングリストへの投稿に、次のように書いている。

「-rc7 を発表した時点では -rc8 を用意する必要があるかもしれないと話したが、1週間作業をしてみて特に何もなかったので、正直なところもう1つ rc を用意する大きな理由が見当たらなかった」

3.6 カーネルは、その前の3.5カーネルとほぼ同じように、大規模な変更ではなく改善を進める作業が中心となっている。Torvalds 氏は次のように語っている。

「アーキテクチャもファイルシステムに大きな変更はなく『着実な進歩』だけとなっている。さほどワクワクしないかもしれないが、『神は細部に宿る』という言葉に従い、多数の細かい修正がなされている」

このような細かい修正の例としては、Btrfs と Ext4 の両方に対するファイルシステムの修正があげられる。仮想化面では、VFIO (Virtual Function I/O)ドライバーがハードウェアパフォーマンスの向上に貢献するだろう。Red Hat 開発者の Williamson 氏は次のように説明している。

「VFIO ドライバーは安全な IOMMU 保護環境でユーザー空間へのダイレクトなデバイスアクセスを可能にするフレームワークだ。これにより、安全で、特権不要のユーザー空間ドライバーが可能になる」

Linux 3.6は2012年にはいって5番目の新しい Linux カーネルだ。Linux 3.7のマージウィンドウは既に始まっていて、これが2012年最後の新カーネルになりそうだ。

2. Slackware 14

この世の初めには、Slackware があった。

Patrick Volkerding 氏が、2011年4月の Slackware 13.37(leet)以来初のメジャーアップデートとなる Slackware 14をリリースした。

Slackware 14は Linux 3.2.29カーネルがベースで、デスクトップに Xfce 4.10.0と KDE 4.8.5を搭載している。

Volkerding 氏は Slackware 14のリリース発表に次のように書いている。

「これらのデスクトップは udev、udisks、udisks2、そして freedesktop.org の多くの仕様を採用し、USB メモリ、USB ストレージのように見える USB カメラ、ポータブルハードディスク、CD、および DVD メディア、MP3プレーヤーなどが sudo、mount もしくは umount コマンドなしで使えるよう、システム管理者がユーザーのグループ会員資格に応じて各種ハードウェアデバイスを使用許可できるようになる」

パッケージのアップデート/削除、およびインストレーションの簡略化により、パッケージ管理も Slackware 14で大幅に改善されている。

「slackpkg は旧バージョンの Slackware から新しいバージョンへのアップデートにも有用で、Slackware システムを最新の状態に維持してくれる。さらに、slacktrack ユーティリティが自分自身のパッケージの構築と保守を支援してくれる」

3. Red Hat MRG 2.2

Red Hat は MRG(Messaging、Realtime、Grid)プラットフォームをバージョン2.2へアップデートした。

Red Hat Enterprise MRG は確定的なタイミングが要求される状況で利用されるリアルタイム Linux カーネル。改善点としては、CPU の負荷を最適化しながらメモリへのリモートアクセスを実現する High Performance Networking Capability などがある。また、PXE 規格を持つディスクレスクライアント上でもブートできるようになった。

Sean Michael Kerner
Sean Michael Kerner は、InternetNews.com の主任編集者。

(この記事は、10月1日付けの英文記事を japan.internet.com 編集部が翻訳編集したものです)