米国 OpenStack は、10月15日から18日まで米国サンディエゴで「OpenStack Summit」を開催する。私はこのイベントを前にして、この上なくわくわくしている。OpenStack Summit は、単にベンダーが新製品を発表するだけの場ではない(もちろん、その場でもあるが)。OpenStack の未来が決まる重要なカンファレンスなのだ。

このイベントでは、先月 OpenStack Foundation が公式に発足して以来初となる大規模な理事会も開催される。

OpenStack は Rackspace と NASA によって2010年にスタートしたばかりのプロジェクト。だがすでに Cisco、IBM、Dell、HP、Red Hat といった 150 を超える IT 企業によって支持される技術となっている。

OpenStack が成功した理由としては、その開発モデルが Linux とよく似ていることがあげられるだろう。コアの部分はアップストリームで開発され、それをもとに多くのディストリビューションがビルドされているのだ。

OpenStack Summit では OpenStack の理事が顔を揃えることになるが、私は彼らに1つお願いがある。この成功を維持するため、OpenStack では「オープンコア」ではなく「オープンソース」モデルの採用を継続してもらいたいのだ。

API がオープンであるだけではなく、コードがオープンでなければならない。Nova、Swift、Horizon、Quantum のすべてを完全なオープンソースとして維持して欲しい。

オープンコアモデルでは、各ベンダーは OpenStack に独自技術を組み込むことに熱心になり、コアベースを放置しがちなのだ。またオープンコアは、異機種混在環境での相互運用性維持を困難にする(API レベルでの互換性が保たれていれば良いと思うかもしれないが、それでは不十分なのだ)。

個人的には、すべてのプロジェクトに GPL ライセンスを適用して欲しいところだが、それは現実的ではないだろう。

他社と競合するために、差別化を図りたいと考えるのは理解できる。クラウドは慈善事業ではないのだから、そう考えるのは当然だ。だが、OpenStack を改変することで差別化を図るのはやめて欲しい。そうではなく、管理用のオーバーレイやレポートシステム、GUI、それに企業やデータセンターの技術との統合によって差別化を図るべきだ。差別化は、サービスやサポートの提供方法によっても生みだすことができるだろう。

OpenStack Foundation の理事の方々には、次のことをお願いしたい。アップストリーム開発の現場を、イノベーションの場として維持して欲しい。理事となった企業は、プロプライエタリなビルドにだけ力を入れるのではなく、アップストリームへの貢献も忘れないで欲しい。コミュニティーを巨大な消費の場ではなく、貢献の場に維持して欲しい。そして、コミュニティーをオープンソースによるイノベーションが今後も継続可能な場所として維持して欲しいのだ。

私からのお願いはそれだけだ。OpenStack Summit でお会いできるのを楽しみにしている。

余談だが、私自身は米国時間16日午前11時50分からのパネルセッションに出席する。私を見かけた読者の方は、ぜひ一声かけて頂きたい。

Sean Michael Kerner
Sean Michael Kerner は、InternetNews.com の主任編集者。