現在では、多くのベンダーが米国 OpenStack をクラウド IaaS ディストリビューションのベースとして利用している。企業向け Linux のリーダーである米国 Red Hat もそんなベンダーの1つ。同社は、「Red Hat OpenStack Enterprise」の最初の製品版リリースへ向けた取り組みを進めている。

Red Hat の OpenStack ディストリビューションはアップストリームのプロジェクトであるだけでなく、Red Hat の既存の Linux プラットフォームツールとも統合されるものとなる。Red Hat CTO である Brian Stevens 氏は、InternetNews.com に対し次のように語った。

「Red Hat は、OpenStack を既存のプロビジョニングツールに統合する」

Stevens 氏は、通常の Linux の世界においても、顧客は50を超えるシステムを管理しなければならないことに触れた。これが Linux のデプロイ、構築、パッチ管理において自動化ツールが要求される理由なのだと。Red Hat は Red Hat Enterprise Linux(RHEL)用の管理ツールとして「Satellite」を提供しているが、同社は同じモデルを OpenStack 管理にも適用する。

「顧客は Satellite を使って Nova ノード、Swift ノードといった OpenStack ノードを設定可能になる。RHEL 管理に利用してきた Satellite プロビジョニングシステムで OpenStack の管理も可能になれば、利用者へのメリットは大きいだろう」

Grizzly

Red Hat が OpenStack Enterprise のプレビュー版を公開したのは、8月初頭のことだった。そのプレビュー版には、9月下旬に公式リリースされた OpenStack の Folsom が利用されている。

OpenStack の次のメジャーリリースは、Grizzly になる予定だ。だが、Red Hat は OpenStack のサポート期間について、まだ決めかねているようだ。

「すでに Folsom システムを稼働させている顧客に対して、あと何年のサポートを継続すればよいのか。3年か?それとも10年だろうか?また、Grizzly への移行はどのように、いつ頃実施すればよいのだろうか」

OpenStack は現在速いスピードでの進化を継続している最中であり、サポート期間の設定は困難な問題となる。Steven 氏は、OpenStack のサポートは、2002年頃の Linux 黎明期のサポートによく似ていると語った。

「我々は、OpenStack の最適なサポート期間を見極めようとしているところだ。長期サポートを提供するには、コストのかさむ(旧バージョンの)コード維持をしなければならないし、また、アップストリームの開発チームによるサポートも必要となる」

Sean Michael Kerner
Sean Michael Kerner は、InternetNews.com の主任編集者。