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テクノロジー2012年6月19日 11:10

カラオケ「JOYSOUND f1」で「カラオケ」「バンド」がついに融合

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著者:japan.internet.com 編集部
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エクシングは2012年6月18日、業務用通信カラオケ システムの最新モデル「JOYSOUND f1(ジョイサウンド エフワン)」を発売した。フル HD 映像採用、業界最多の20万曲収録、高レベル音源対応、動画撮影機能の強化のほか、オプション品の「サウンド エフェクター GB-1」でギターやベースといった楽器を接続できるようにした点が特徴。「JOYSOUND」直営店や全国各地のカラオケ店への設置を開始し、順次利用可能とする予定。直営店の導入スケジュールは、同社の Web サイトで確認できる。

JOYSOUND f1 は同社が5月に発表したフラッグシップ モデルで、その概要は紹介済みだ。そこで当記事は、ギター/ベース接続用オプション GB-1 の開発経緯や機能、サービス展開計画などを中心にまとめる。

カラオケ「JOYSOUND f1」で「カラオケ」「バンド」がついに融合
ギターの接続イメージ
JOYSOUND f1 とその上に載せた GB-1

【開発の経緯】

高校生ビッグ ジャズ バンドが活躍する映画「スウィングガールズ」のなかで、カラオケ ボックスに楽器を持ち込んで練習したところ店員に怒られて追い出される、というシーンがあった。楽器の音は、カラオケの音や歌声と違うので、ほかの利用者の迷惑になるから追い出されたのだろうか。あの場合は、カラオケ店が結んでいる著作権管理に関する契約が原因だったのかもしれない。というのも、カラオケ店は歌唱用と演奏用の部屋を明確に指定するよう契約で求められており、楽器演奏を黙認できないことがあるのだ。

しかし、カラオケ店で楽器を演奏したいという需要は間違いなく存在する。事実お客さんのなかには、カラオケ システムからマイクを外してエレキ ギターなどの楽器を強引に接続し、機械を壊してしまう不心得者もいるそうだ。また、ギター アンプを持ち込んで演奏し、大きすぎる音量で部屋の外に音を漏らす例もある。カラオケ店にとっては迷惑だが、こうした利用者に悪気などなく、音楽を楽しもうとする気持ちは一般のカラオケ ファンと変わらない。

そこでエクシングは、楽器を接続できる仕組みを正式に用意することで、楽器ファンとカラオケ ファンが一緒に楽しめる場を作ろうとしたのだ。さらに、楽器接続可能なシステムを設置することは、歌唱用と演奏用の部屋を明示的に分けられるため、契約の観点からも意味が大きいという。

【GB-1 の機能】

こうして開発した GB-1 は、エレキ ギター/ベースといった楽器からの音の音量や音質を調整し、JOYSOUND f1 へ伝えるオプション装置。JOYSOUND f1 との接続は、制御/給電用の USB ケーブル1本と、2つある GB-1 の楽器入力端子からの音をそれぞれ伝えるライン ケーブル2本で行う。楽器の音はGB-1 で加工後、カラオケの MIDI 音源と音とミキシングしてスピーカから出力する。

GB-1 の正面パネル
GB-1 の正面パネル
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サウンド面では、楽器/音楽機器を手がけるローランドの協力を得て、ギター/ベース用の各種エフェクト機能を搭載。同社が「BOSS」ブランドで提供しているアンプ シミュレーション技術を利用することで、ロックやパンク、ブルースといったジャンルでよく使われる12種類の音色を選べるようにした。ギター/ベースの弦の音程を調律するチューニング機能も備えている。

エフェクタ選択画面
エフェクタ選択画面
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チューナー画面
チューナー画面
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楽器ファンを意識したサービス「ギタナビ」(関連記事)の1万曲以上ある登録曲から再生する曲を選べば、カラオケ演奏と連動して画面にコード(和音)が自動表示される。そのため、コード進行を覚えていない曲でも楽器演奏が楽しめる。再生時のキー(音程)を変えた場合は、それに応じて表示されるコードも変わる。ギタナビの登録曲は、MIDI 音源のエレキ ギター/アコースティック ギター/ベース音を再生時に消す「マイナスワン」操作が行える。当然 JOYSOUND f1 の全20万曲で、カラオケに合わせてギターやベースを演奏できる。

コードフォームが表示されるギタナビ画面
コードフォームが表示される
ギタナビ画面

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【楽しみは演奏動画の投稿とユーザー同士の交流】

カラオケに合わせて歌と同時にギターやベースを弾いて楽しむのはもちろんだが、エクシングは「演奏する姿を録画してどんどん『うたスキ動画』にアップロードしてもらいたい」と話す。

うたスキ動画とは、同社が運営しているカラオケ SNS「うたスキ」(関連記事)の関連サービスで、対応カラオケ店で歌唱や演奏のようすを録画してアップロードできるもの。ほかの人の動画を再生しながらコラボレーションする「コラボ動画」といった機能も備えている。

これまでコラボ動画は同時に2つの動画しか扱えなかったが、JOYSOUND f1 では「バンドといえば5人」ということもあり最大5つに拡大。これにより、「あのユーザーの弾くギターに合わせて歌いたい」「あの人の歌にコーラスを重ねたい」といったようにユーザーの交流が促進され、離れたユーザーが「バーチャル バンドを組む」といった可能性も生まれるという。

最大5画面のコラボが可能なうたスキ動画
最大5画面のコラボが可能な
うたスキ動画

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楽器演奏をより楽しんでもらえるよう、ギター/ベースを直接 GB-1 につなぐだけでなく、お気に入りのエフェクタを使ったり、キーボードや電子パーカッションをつなげたり、ミキサー経由でたくさんの楽器を接続したりして欲しいとしている。そして、アコースティック ギター、サキソフォン、バイオリンなどのいわゆる生楽器の音も備え付けのマイクで拾って演奏に使ってもよいそうだ。ちなみに、エクシングが2012年3月にキャンペーンとして楽器の持ち込みを解禁したところ、3か月間で1,300本の演奏動画が登録されたとしている。

【想定ユーザー層と利用シーン】

第一に想定するユーザーは、バンドでギターやベースを演奏しているがカラオケには興味がないという層。また、女子高校生がバンドを組むストーリーの人気コミック/アニメ/映画「けいおん」の影響で10代の楽器ファンが増えていることから、「こうしたユーザーが放課後カラオケ ボックスに寄り、伴奏を流しながら練習の続きをする」といった利用方法や、食事のできる店舗でバンド系パーティなどに使うといったシーンも考えられる。さらに、シニア層の楽器演奏への関心が高まっていることを受け、練習スタジオよりも慣れていて気軽に入れるカラオケ店を練習や発表会に活用してもらいたいそうだ。

また、楽器ユーザーをカラオケに取り込むことで、一般のカラオケ利用者にも新しい楽しみ方を提供できると見込む。カラオケの MIDI 演奏に楽器の伴奏を加えてもらうと、歌唱時によい意味で緊張感が高まり、今までは触れ合う機会の少なかったカラオケ ファンと楽器ファンが一緒に盛り上がれるという。その結果として、カラオケ店を利用する機会の増えることを期待している。

【今後の展開】

JOYSOUND f1 と GB-1 はカラオケ用システムに楽器を繋ぐというまったく新しい取り組みであるため、エクシングは、動画を投稿したりコラボ動画を作ったりするなどして「ユーザーの手で成長させてもらいたい」と話す。

具体的な計画はないが、マイク スタンドや譜面台のレンタル サービス、電子ドラムを設置した部屋の用意、カラオケ店とは異なる練習スタジオへの設置といった発展的な取り組みが考えられる。カラオケ楽曲については、楽器ファンに人気のある曲や、歌のない楽器演奏だけの曲を用意するほか、ドラムによるリズムだけで構成された MIDI 音源を作るなどのアイデアがある。

エクシングとしては、従来からのカラオケ利用者に新たな刺激やコミュニケーション手段を提示するとともに、若い“けいおん層”ユーザーが卒業などをきっかけに楽器から離れることを防いだり、シニア層ユーザー拡大の場に利用したりすることで、カラオケ市場にとどまらず音楽業界全体の盛り上がりにもつながればと希望している。
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