Technology

テクノロジー

オープンソースの展望

日本 SGI 株式会社 高澤真治
2005年9月7日 / 09:00
 
 
WebTechコラム 「オープンソースの実力」 いよいよ本コラムの最終回となってしまった。 まず、いままでお付き合いいただいたお礼申しあげたい。

これまで「オープンソースの実力」ということで、 総論から社会への影響ビジネスなどについて私見を述べた。

最終回は今後の展開・展望ということで、 オープンソースは、どこへ行くのだろうかということを論じてみたいと思う。

これまで自然発生的に始まったようにオープンソース活動を提起してきたが、 実はこのような科学技術と知識の共有は人類発生時から行われていた活動である。 数学や医学、天文学など多くの学問もオープンソースと同様、 知識として公開され、応用され続けてきたのである。 多くの知恵を応用して、 工学・経済学が発展した歴史は誰もが認知している。

奇しくもアインシュタインが特殊相対性理論を発表して100年を迎えた今年は、 何かを予感される年だと私は思っている。 われわれは今また、天才の助言にじっくりと耳を傾けるべきではないだろうか。

「Imagination is more important than knowledge」(想像力は知識よりも重要である)というアインシュタインの言葉には、 まさにオープンソースを推進していくうえで恰好のアドバスではないかと思っている。 みなさんの膨大な知識や知恵を押しとどめることなく、 泉のように湧いてくる想像力を実現する手段がオープンソースである、 と確信している。

地球規模でのコミュニケーション/コラボレーションを可能としたインターネットは、 この基盤を整備した。 「バベルの塔」に失敗して、言語が乱されたことを克服し、 文化や習慣の違いを乗り越えて、人類が多くの情報を共有し、 よりよい社会システムを構築する基盤がオープンソースだろう。

ソフトウェアをサービスとしてビジネス展開をする企業がますます増えている。 ソフトウェア製品開発には、 オープンソースからのソースコードを適用して開発することがより効率的でより効果的であることに気づいているからだ。

技術の集積であるソースコードをよりよい製品に適応できる環境は、 誰にも不利益を与えるものではない。 コードを書いた本人や団体がオープンソースの理念を理解し、 コードの再利用を奨励している。 若い技術者の想像力を実現する材料が、 インターネット上に素材として置かれている。 これを活用しない手はない。

先日、サンフランシスコの Linux World を見学してきた。 今年は180以上の団体・企業が出展、 数年前の盛況を思い出すことができた。

Linux が公開されてすでに14年が経っている。 この間、多くのコミュニティの支援や活動によって Linux は成長してきた。 この過程で、どれだけ膨大な電子メールが交換されたことだろうか。 そして、どれだけ繰り返し議論が実施され、技術的な探求がなされただろうか。 それは、これからも継続していく。 その中で、私もまだ見ぬ多くの方々とお会いし、 国や習慣、企業の壁を越えて会話をすることになるだろう。

最近、オープンソース推進の活動を通して大勢の方にお会いし、 面白いことをやりたいという気持ちがわいてきている。 その面白いことが何か、今は確かではない。 アインシュタインの言葉を借りれば、 「私はただ、人より長くオープンソースに関わっているだけ」で、 専門家でも有識者でもないという心境である。 いまでも、多くの方々のご意見に耳を傾け、 多くのことを学ばなければいけないと自責している。

オープンソースソフトウェアの将来は「不透明」だ。 しかし、未来は過去から現在の日常の積み重ねである。 非常に多くのことが凄まじいスピードで起きており、 そのことを整理するために時間は軸として存在する。

将来のために、たくさんの日常の活動に務めなければならない。 だが、隣人と多くのことを話し合うとき、 互いに信頼しあえるのはすばらしいことである。

懐疑心を氷解する手立てのひとつが、 オープンソース/オープンマインドである。 私が大好きな言葉を最後に紹介したい。

「All for One, One for All」

では、将来のために精進しましょう。

記事提供: 日本 SGI 株式会社
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