パブリック - テクノロジー

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ミッションクリティカルな情報システムのオープンミドルウェア

日本ユニシス 松本 孝
2003年10月8日 / 00:00
 
1.レガシーシステムの特徴

「電子政府構築計画」は、今後3か年の電子政府構築に関する政府の具体的な取り組みを示すもので、2003年7月17日の各府省情報化統括責任者(CIO)連絡会議で決定された。

(1)徹底的な利用者本位のサービス提供への転換、(2)予算効率の高い簡素な政府の実現、が基本目標としてあげられている。業務改革なきIT化は極力改めるとされ、さらに旧来のIT投資効率を大きく損なわせたレガシーシステムの見直しと徹底的改善が指示されている。

この決定は、自民党 e-Japan 重点計画特命委員会の諮問「レガシーシステム改革指針」の指摘、(1)巨額のシステム化予算がIT投資にまわらず、現場における技術革新や業務改革に支障をきたしている、(2)6月末までに、41システム見直しのアクションプログラム策定を要求する、を受け入れたもので、中央府省庁における情報化経費の80%以上を占めるレガシーシステムにメスを入れない限り、予算の効率化は進まない、というのである。

行政サービス事業基盤として長年に渡って貢献してきたレガシー(ホストコンピュータとして汎用コンピュータやオフィスコンピュータを使う)システムは行政サービスの基幹業務を構成するミッションクリティカルなシステムで、一般に以下の特徴を有する:
(1)歴史的に積み上げられた膨大な情報資産がある
(2)高度な信頼性(高性能、高機能、安定性、堅牢性、拡張性、機密性)を有する
(3)変化する業務や法制度へ適切に対応できる
(4)高コストの運用・保守構造が避けられない

2.無形資産の情報活用が事業経営強化の鍵

業務改革を進める上では情報活用とその仕組みの確立が重要なテーマになる。個人には日々大量の情報が送り届けられ、活用の仕組みがなければ情報はほとんどが通り過ぎてしまう。企業内情報や外部情報、顧客情報等を統合し、情報活用基盤に展開するまでの仕組みが大切になってくる。

ブロードバンドネットワークの普及と共に情報の形態がますます多様化する中で、これまでの情報システムは情報形態統一とデータ集中処理に力点が置かれていることから、取り扱える情報形態やデータ切り出しの操作性に制約があった。情報共有によって個人の創造性や生産性を高め、経営のスピードアップや競争力を高めるためには使う側の視点でより多くの情報形態が取り扱え、操作性に優れた情報システムが求められてくる。無形資産の情報を活かすためには、これまでの管理視点のレガシーシステムから利用者視点のオープンなシステムへの転換が必要なのである。

企業や行政機関の基幹系情報システムはメインフレーム、周辺システムはオープンシステムで構築されている場合が多い。いち早く企業改革に取り組んだ製造業や流通業では周辺システムばかりでなく基幹系システムの再構築もオープン技術によって進められている。

一方で電力、航空、鉄道、旅行、金融、政府・自治体などの社会インフラサービスを提供する業種では、これからオープン技術による基幹系システムの再構築が始まろうとしている。これらの業種の基幹系システムは大規模でミッションクリティカルな要素が強く、止まることが許されない安定性第一の堅牢性が求められている。それゆえシステム構築はより確かな情報技術が採用され開発が行われてきた背景がある。

3.ミッションクリティカルな情報システムのオープンミドルウェア

中小規模のオープンシステム構築事例は多いが、基幹系システムのような大規模システムでは開発・運用・安定稼動に対する条件も厳しく、いろいろオープンな開発が試行されたものの本格的な再構築には踏み切れなかった。

問題は、オープンシステムに付き物ともいえる様々なメーカやベンダーから提供されるソフトウェアの組合せ可否の評価・判断やソフトウェア相互の整合性維持、提供されたソフトウェアの不定期なレベルアップに伴う非互換の把握とアプリケーションシステムに与える影響とその対応、障害発生時における影響範囲と問題個所特定のためのシューティングロジック確立と原因の説明責任および迅速な障害復旧手順の確立など安定稼動要件に対する不安が解消し切れなかったことがある。

またオープンシステムは止まってもしかたがないという考え方があったことも一因にある。

オープンシステム構築ではユーザーのアプリケーション開発以外の部分で発生する問題の対応コストや作業の苦労が意外に大きい。さらにミッションクリティカルなシステムではハイパフォーマンス、大量トランザクション処理、ノンストップ、セキュリティ対策、障害対策が求められる。

いくつかあるメジャーな OLTP もミッションクリティカルなシステム要件を全てクリアするものは無く機能補完が必要になっている。ユーザーが業務改革を推進する上でより安全・低コストでオープンなミッションクリティカル・システムを構築できるソリューションが求められているのである。

この要求に答える例として、オープンな基幹系システム構築のためのミドルウェア「MIDMOST(日本ユニシス社提供製品)」等がある。レガシーシステムをオープン環境で構築可能にするためのミドルウェア・ソリューションでユーザーがアプリケーション開発に専念でき、短期にシステム構築が可能になっている。

松本 孝

日本ユニシス株式会社
金融第1事業部/金融企画推進部/企画室


提供:日本ユニシス金融オープンミドルウェア MIDMOST

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