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東京マーケット1 - 円安誘導

間瀬博行
2001年3月8日 / 00:00
○ 6日の東京市場

Dow 10591.22 +28.92 (+0.27%)
Nasdaq 2204.43 +61.51 (+2.87%)
S&P 500 1253.80 +12.39 (+0.99%)
米国10年債利回り 4.971% (+0.008)
WTI原油先物期近 28.32 (-0.28)

前日のマーケットではモルガン・スタンレー及びメリルリンチがモデルポートのウェイト変更を発表、割安感のある米 国株式のウェイトを引き上げる一方で、資金の逃避先として米国株式下落下で選好されてきた欧州株式への投資比率を 引き下げる方向が示されています。これを受けた前日の株式市場では、ベータ係数が高いハイテク関連が中心に堅調と なる展開となりました。 (参:ベータ)

6日の米国市場は、この米株物色の流れを受けて堅調なスタートとなっていますが、力強さに欠ける展開となって取引 終了に向けては若干頭の重くなる展開で終了しています。ハイテク関連に関する割安感は強くなってきたものの、依然 ハイテク関連の業績の下方修正が終息しないことなどから、利益確定の売りが早くなる傾向が覗えます。(参:割安)

前日比ベースではハイテク関連の上昇は顕著です。デルが11%強の上昇、ヒューレット・パッカード、サンといった 同じくPC関連が5%超の上昇、EMC、AMD、アナログ・デバイス、STマイクロ、テキサス・インスツルメント など半導体関連の上昇も目立ちます。

ハイテク関連の上昇は、AOL、イーベイといったハイテクと並んで売り込まれたネット関連にも波及していますが、 前日ウォルマートととの提携からイベント・ドリブン的に買われたアマゾンは下落、ショートサイドに立ったと見られ るウォルマートが逆にショートカバーを集めて堅調です。 (参:イベントドリブン)

一方でオールドエコノミー系は薬品や食品、日用品などのディフェンシブを中心に軟調、特にメルク、ファイザー、ア メリカンホームなど大きな時価総額の薬品関連の頭の重さが際立ちます。ディフェンシブを売って、ハイテク、ネット などベータ値の高い銘柄を取り入れて、ポートフォリオ全体のベータをニュートラルにする動きがインデックス・プレ ーヤー中心に進展したことが背景と見られます。 (参:ニュートラル)

くすぶるクレジット・クランチへの危惧を背景に、昨日のマーケットでは資金調達難が予想される通信関連が軟調に推 移して、この日もNOK、クウァルコム、ベル・アトランティックなどの頭が重くなっています。しかし、モトロー ラ、ノーテル、ルーセントなどは堅調となり、クレジットを最も反映しやすいこの通信セクターへの見方は拮抗する構 図です。 (参:クレジット・クランチ)

マーケットの今後の見方としては、強弱拮抗といったところですが、新聞などの論調は株式市場の底入れを宣言するも のが目立ちます。弱気派の見方としては、クレジットクランチが潜在化を危惧する傾向があって、この日の米国債券は 株式市場の上昇にも関わらず、もみ合いとなる展開です。またウェイトを引き下げられた欧州ですが、逆に通貨ユーロ が対ドルで堅調となるなど神経質な展開です。 (参:資金シフトと為替市場)


○ 7日の東京市場

JISDEX    66.07 +1.54(+2.39%)

日経平均     12,723.89 (+36.15) (+0.28%)
TOPIX     1,236.14 (+14.19) (+1.16%)
日経店頭平均    1,333.51 (+ 9.57) (+0.72%)

東証1部売買代金 8678億円 (+1496億円)
東証1部時価総額 342兆円 (+ 3兆円)

東証1部値上がり銘柄   706銘柄 (48%)
東証1部値下がり銘柄   581銘柄 (40%)
東証1部変わらず     170銘柄 (12%)

米ドル      119.30(15時10分ごろ)
国債指標銘柄利回 1.135%

7日の東京市場は、日経平均が小幅上昇、一方TOPIXが1%強の上昇となっています。東証1部の売買代金は8678億 円でボリュームはミディアムのアッパー、値上り銘柄48%に対して値下り銘柄は40%となっています。日経店頭平 均は上昇しています。

7日の東京市場は、政府と金融当局の動向がその動向に大きく影響する一日となっています。まず首相退陣に向けた報 道がこの日のマーケットの話題となっています。首相退陣への見方は既にマーケットの総意として織り込まれたとの見 方が強くなっていたこともあり、逆に首相が退陣しないリスクがこのところ強く意識される展開となっていました。こ の日首相退陣への見方が非常に強くなったことで、このリスクへの警戒感が緩み、先物市場中心に買われる展開となり ました。

また、この日は日銀の速水総裁が「思いきった政策という意味で介入による大幅な円安誘導も考えられる」と発言した ことがマーケットに伝わると、為替市場で円安が進展、これを受けて輸出企業など円安で恩恵を受けると見られている ハイテク関連などが堅調となりました。 (参:通貨市場への介入)

このように市場の短期的な動向に関してはプラスの要因が2つ発生しているわけですが、株式市場の足取りは重く、中 盤に売られた値幅を回復する程度に留まっています。基本的に、首相退陣が重要なのではなく、その後の新政府の構造 改革への取り組みへの姿勢が注目されていて、円安誘導は「為替市場で過度に評価されている日本経済の価値を現実に 近づける」というネガティブ的な側面を持つとの議論が有力で、逆に警戒姿勢を強める市場関係者の意見が目立ちま す。 (参:マーケットの議論)

ただ債券市場では債券が大きく買われる展開となっています。背景にあるのは運用先に苦慮した逃避的な資金の集中と みられますが、「自国通貨安を示唆した政府債へのシフトは非常に危険」と見る市場関係者もいて、いずれも「運用先 の苦慮」への認識や立場では一致しているものの、タイミングの問題と債券への態度が大きく反する構図となっていま す。 (参:債券への投資)

こうしてマーケットへの警戒的な見方がある環境下で、株式市場の昨日とこの日が堅調となる流れですが、基調は昨日 の米国株式市場でのハイテク関連の回復を見た日経225ロングとTOPIXショートのポジションの巻き戻し(アンワイン ド)と見られます。基調としては先物市場がマーケットを先導するパターンに変化がないものと見られます。

225先物売りの流れが進展したことで、円安の進行にも関わらず225への貢献度の高いハイテク輸出の上昇が冴え ません。アドバンテスト、松下通信、京セラなどが軟調な展開となっています。一方で時価総額が大きく(TOPIXへの寄 与が大きい)国際優良に属すると見られる銘柄が堅調に推移、トヨタ、ソニー、東京三菱、キヤノン、村田などが上 昇、TOPIX選好の流れも顕著となっています。 (参:日経平均とTOPIX)

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