米国 NASA は2012年9月11日、火星の南極にドライアイスの降雪があることを示す明白な証拠となるデータを得た、と発表した。太陽系内の惑星において、ドライアイスの降雪の存在が証明されたのは、これが初めて。NASA の無人探査機「Mars Reconnaissance Orbiter(マーズ・リコネッサンス・オービター)」による上空からの観測でわかったという。

NASA、火星にドライアイスの雪が降っていることを確認
Mars Reconnaissance Orbiter が撮影した火星の南極
白い部分がドライアイスの雲
(出典:NASA)

火星の南極がドライアイスで覆われていることは以前から知られていたが、それが上空から降って積もったものか、地表で二酸化炭素が凍ってできたものかはわかっていなかった。

NASA ジェット推進研究所の Paul Hayne 氏は、次のように語っている。

「データは、ドライアイスの雪を降らす雲の存在を示す決定的な証拠となるものだ。データにより、NASA は雲が火星の大気(二酸化炭素)による雪の粒で構成されていることの確証を得た。その雪の粒は、火星の地表に雪を積もらせるのに十分な大きさを持っている」

ドライアイスは、二酸化炭素が固体になったもの。だが、二酸化炭素が固化するには、気温が摂氏マイナス125度以下になる必要がある。ドライアイスの雪は、科学者たちに、火星の環境が地球とは大きく異なっていることを再認識させるものとなった。

ドライアイスの雲の観測に成功した NASA の無人探査機 Mars Reconnaissance Orbiter
ドライアイスの雲の観測に成功した NASA の無人探査機 Mars Reconnaissance Orbiter