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ヨーロッパの犯罪発生率は、いまでは米国よりも高い

japan.internet.com 編集部
2012年8月13日 / 19:20
 
これまで、犯罪に関しては欧州よりも米国の方が多いと考えられてきた。だがこの常識は30年前の古いものであり、現在は米国の方が安全になっているようだ。イタリア ボローニャ大学経済学部准教授の Giulio Zanella 氏が2011年2月3日に公表したレポート「Crime in Europe and the US: Dissecting the “Reversal of Misfortunes”(欧州と米国の犯罪:『不幸の逆転』の研究)」により、この事実が明らかになった。

同レポートによれば、米国では1990年代以降、人口1,000人あたりの犯罪発生件数は急激な減少を見せているという。これに対し、欧州7か国(オーストリア、フランス、ドイツ、イタリア、オランダ、スペイン、英国)での犯罪発生件数は1970年代から現在まで増加を続けている。1970年代、欧州7か国の人口1,000人あたり犯罪発生件数は米国のわずか63%程度でしかなかった。だが2007年には、米国よりも85%多くなっていたという。

ヨーロッパの犯罪発生率は、米国よりも高い
欧州7か国と米国の人口1,000人あたり犯罪発生件数比較

同レポートは、この原因を「経済状況(失業率)」「移民」「妊娠中絶」の3つの要因によるものとしている。

経済状況の好転は、米国の犯罪発生率を低下させた大きな要因。1980年代後半の米国の経済状態は悪く、景気の先行きは全く見えない状況だった。だがクリントン政権以降、米国の経済状況は好転し「食糧や、生活必需品を求める」犯罪が劇的に減少したという。また、失業率も犯罪発生率に大きな影響を与えている。1970年代の欧州7か国の失業率は、米国よりも低く抑えられていた。だが現在では、失業率は欧州の多くの国で米国を上回っている。

欧州7か国と米国の失業率比較
欧州7か国と米国の失業率比較
米国の失業率に大きな変化は見られないが、欧州7か国は悪化している

同レポートでは、欧州の一部の国で移民が増加していることも、犯罪発生率を高めている要因ではないかと指摘している。移民は若く、それほど高いレベルの教育を受けていない男性が多い。同レポートによれば、このタイプの人物は、統計的にみれば犯罪に関わりを持つことが多いのだという。

欧州7か国では、人口に占める移民の割合は米国より低い。だが、オーストリア、スペイン、英国では移民は増加傾向にあり、人口あたりの移民の割合は米国に迫りつつある。

欧州7か国と米国の人口に占める移民の割合比較
欧州7か国と米国の人口に占める移民の割合比較
スペイン、イタリアで移民が急増していることがわかる

日本人には理解し難いのが、人工妊娠中絶の問題だろう。米国で人工妊娠中絶が合法化されたのは、1973年。これ以前は、非常に貧しい環境であっても、母親が10代であっても、中絶することは法的には許されていなかった。同レポートによれば、かつてはこのような厳しい環境で成長した米国人には、犯罪に関わりをもつものが多かったという。だが、中絶合法化後に生まれた子どもたちが成人した1990年代から、米国の犯罪率は低下を始めたという。

また同レポートでは1990年代以降、米国では少子化傾向が始まっており、犯罪に関わりがちな若い世代の人口が減少したことも、犯罪発生率低下の一因になっているとしている。
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