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ハンドルネームの秘密

佐藤 尚規
2003年4月9日 / 00:00
 
 インターネットを使った犯罪が明るみにでると、えてして匿名性が悪者扱いされがちだ。インターネットでは、実名の代わりに「ハンドルネーム」と呼ばれる仮名を使うことも多い。しかし、ハンドルネームが容認される文化こそ、インターネット普及の原動力ともいえるのではないか。

 このハンドルネーム、語源をたどると単に「ハンドル」が正しいようだ。ハンドルとは、もともとアマチュア無線の利用者が交信の際に個人を認識するために使った名前のこと。ニックネームとわざわざ区別するためにハンドルと呼ばれたが、日本ではよく似た二つの言葉が合成されてハンドルネームになったらしい。ハンドルネームを Google で検索すると20万件以上ヒットするので、もはや日本語として認知された感がある。

 今でこそ「ホームページ」という言葉は広く使われるようになったが、初期の段階で有名人なんかが「ハウスページ」といういい方を多用したなら、ひょっとしたらハウスページが「正しい日本語」になっていたかも? もちろん、これは冗談。

 ハンドルネームには、一見すると本名のようなものもあれば、数文字の難しい漢字からなる俳号みたいなもの、お笑い芸人のユニット名のようなもの、記号が含まれていてどう発音すればいいのかわからないものなど、様々なパターンが存在する。

 ハンドルネームには、本名を隠す目的もあることは否定できないが、本人からのメッセージが含まれているのも事実。不思議なハンドルネームに出会うと、由来を知りたいという衝動に駆られることがある。もちろん、本人に直接聞けば答は得られるのだろうが、あれこれと想像力を働かせて由来を当てるのが、ハンドルネームの楽しみ方の一つである。

 誰もが知っている有名人のパロディでは知的好奇心がくすぐられないし、かといって他人には連想できないようなエピソードが基になっていては、正解のないクイズになってしまう。  今年から始まった日曜朝のアニメ番組で、外国人を思わせるペンネームを使う脚本家が話題を集めている。K・Y・グリーン氏とルージュ・ドゥ・ルーン氏の二人であるが、実はこの名前は、いわばこの番組専用に作られたハンドルネームなのである。

 K・Y・グリーンは、栗山緑氏の新しいペンネームで、栗山 = Kuri Yama = K Y、緑 = グリーンからきている。また、ルージュ・ドゥ・ルーンはフランス語で「紅い月」を意味するが、これは大和屋暁氏の「暁」が由来となったもの。

 なぜ、欧米人を連想させるような名前を使うかといえば、このアニメ番組が20世紀初めのヨーロッパを舞台にしたストーリーだからである。エンディングに一瞬表示される脚本のクレジットだけの違いではあるが、番組の設定に合わせて名前を新しく作った点などは、脚本家の意気込みや遊び心が感じられていいと思う。おおげさにいえば、ストーリーを考える脚本家の名前もコンテンツの一部分だということか。

 ウェブマスターにとっては、業務でハンドルネームを使う機会は少ないかもしれない。しかし、ウェブやメールマガジンなどで架空のキャラクターを登場させる時や、チーム全体で一人の人格を作りたい時などに新しいハンドルネームがあったほうが便利なこともあるだろう。そんな時は、由来に凝りつつも、センスのいいハンドルネームをひねり出したいものだ。

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