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Scribd Site で Flash が HTML5に敗北

David Needle
2010年8月17日 / 10:00
 
 
カリフォルニア州サンフランシスコ発 -- Adobe Flash は時代に乗り遅れつつあるという Steve Jobs 氏による主張の勢いがやや高まっている。Adobe の Flash ソフトウェアを iPhone や iPad から排除する、との Apple (NASDAQ:AAPL)の最高経営責任者(CEO)による論争を呼ぶ判断に、開発者がこれを使って両デバイス用のプログラムを開発するのを同社が不当に制限している、との批判が集まっている。しかし Jobs 氏は、Apple の行動の要因になったとする多数の主張(Adobe は異論を唱えている)で反撃に出た。

そして今回、Adobe (NASDAQ:ADBE)の人気の高いソフトウェアで3年間開発を行ってきた人気ソーシャルパブリッシングサイトのScribdが Flash の使用を断念して HTML5を採用することを発表した。Jobs 氏は先に、Google (NASDAQ:GOOG)などの各社同様、Apple もウェブコンテンツの開発では今後有望な HTML5が標準になることに賭けているとしていた。違うのは、Google や、Microsoft (NASDAQ:MSFT)などの HTML5支持者が Adobe との協力と Flash のサポートも継続している点だ。

Scribd の最高技術責任者(CTO)、Jared Friedman 氏は、先日サンフランシスコで開催されたWeb 2.0 Expoのプレゼンテーションで、「われわれのしていることは Flash と HTML の議論にかかわってくる。Flash を3年間採用してきたわれわれは、もう一度やり直してすべてを HTML5に移植する。これは社運を賭けた行動である」と述べた。

Friedman 氏によると、Flash は「素晴らしい技術」だが、ウェブへの発信時にコンテンツを別のアプリケーションに入れる必要があるため、Scribd に問題を引き起こすという。Friedman 氏は、「これは、ブラウザのなかにブラウザがあって機能が重複しているような問題だ。(この余分なレイヤは)粗悪なユーザーエクスペリエンスへとほぼ必然的につながる。われわれは、ウェブ上のドキュメントを表示するのになぜ専用の読み込みアプリケーションが必要なのかと自問した。New York Times はブラウザ内で読む。これは何かを読むためのものなのだ」と語っている。

逆に同氏は、HTML 5を使えば Scribd が PowerPoint プレゼンテーションや雑誌などのリッチなマルチメディアドキュメントをブラウザに直接投稿できるようになるという。

Adobe にコメントを求めたが入稿時までに回答を得ることはできなかった。しかし、同社 CTO の Kevin Lynch 氏は Web 2.0 Expo の基調講演において、Apple の Flash 批判に強く異論を唱えている。

iPhone と iPad の開発者である Tony Bove 氏も Friedman 氏のコメントに同意する。

Bove 氏は InternetNews.com に対し、「ページ上の多くのインタラクティブな要素の実行を Flash に依存するのは、レイヤを1つ余計に考えなければならなくなるようなものだ。しかし、HTML5にはある程度の専門知識が必要なので、既に Flash の経験がある場合は移行に時間がかかることにも留意する必要がある」と語った。

Bove 氏には、Flash を制限するという Apple の判断に全く異存はないという。

「Apple が、途中で Flash が重荷になることなく瞬時に変更を加えられるよう自社のアーキテクチャを保護するには、それが現実的な判断だった。Apple が Adobe に打撃を与えようと躍起になっているとは思わない。彼らにはそのようなことに関心がない」と同氏は語っている。

Adobe は、Apple の判断はウェブのオープン性の精神に反すると主張したが、Bove 氏によると、Apple は一段と保護されたプラットフォームのトレンドへと向かっている可能性があるという。オープンな世界には多くの技術革新があるが、そのなかで最も革新的なのは iPhone とCocoa(Apple のデベロッパーフレームワーク)だ」と Bove 氏は語っている。

同氏はまた、Google や Microsoft はできる限り多くのパートナーを集めたいとの考えであるため、Apple ほどの関心はないともしている。Bove 氏は、 「彼らは Apple のように統合されたハードウェアやソフトウェアは扱わない。彼らは万人向けを目指しているので、Apple への対抗手段として喜んで Flash を採用するだろう」と加えた。

アナリストの Ben Bajarin 氏によると、Scribd の判断は Apple の行動とはほとんど無関係だという。

Creative Strategiesのアナリスト、Bajarin 氏は InternetNews.com に対し、「Flash を採用する多くの企業を見ると、これも最初は最高のツールだったかもしれない。Apple が原因で会社が Flash を捨てているとは思わない。現在は Flash より優れた代替製品も多く、Adobe 自身までもが Adobe Premiere などのストリーミング用の代替製品を提供している」と語っている。

一方、Scribd の Friedman 氏によると、3年採用してきた Flash を断念する判断を下すのは容易なことではなかったが、これまでのところこの行動には期待が持てるという。

同氏は自身のプレゼンテーションでScribd サイトにある複数のHTML5でレンダリングされたページを紹介し、「リスクの要素もあったが、非常にうまくいった。HTML はモバイル環境でもうまく機能し、専用のアプリケーションを書かなくても市場全体に対応できるようになる」と語っている。
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