ドワンゴニワンゴは11月17日、都内のイベント スペース「ニコファーレ」で報道関係者とコンテンツ配信サービス「niconico」のユーザーを招いて「ニコニコ超会議2015発表会」を開催した。ニコニコ超会議2015や「ニコニコ国会議」「ニコニコ書店会議」に関する新たな発表が行われたのだが、実は大きな隠し玉が用意されていた。カードゲームやボードゲームから最新のスマートフォン用ゲームなどなど「古今東西のあらゆるゲーム」がテーマのイベント「闘会議2015」を、2015年1月31日と2月1日に幕張メッセで開催することが決まったのだ。さらに、任天堂が niconico の「クリエイター奨励プログラム」に賛同するという大きな発表まであった。これにより、「ニコニコ動画」に投稿した任天堂のゲームをベースとする二次創作動画が任天堂から許諾されると、任天堂公認というだけでなく、奨励金支払い対象にまでなる。

ニコニコがゲーム実況とゲーム大会の祭典「闘会議2015」を開催、「ニコ動」で任天堂ゲームの公認二次創作が可能に
“隠し玉”として発表された闘会議2015

【闘会議2015:ゲーム実況とゲーム大会の祭典】

闘会議という企画は、ドワンゴ取締役の夏野剛氏が暴露したところによると「とりあえず思いついて、とりあえず(任天堂本社のある)京都へ行って、とりあえず OK をもらったから始まった」そうだ。ドワンゴ会長の川上量生氏が2か月ほど前に任天堂の代表取締役社長である岩田聡氏のもとを訪れ、「デジタル、アナログを問わないお客様が主役のイベントを実現させたい」と話したところ、「(創業125年におよぶ任天堂の歴史のなかで、一貫して)変わらなかったことは、人が遊ぶための道具を提供する会社。主役はいつも遊んでくださるお客様」と話す岩田氏が「このイベントは任天堂の歴史と響き合う」と共感し、実現に向けて走り出した。

闘会議2015を「夢のイベント」と語る ドワンゴ会長の川上量生氏
闘会議2015を「夢のイベント」と語る
ドワンゴ会長の川上量生氏

「お客様が主役」と話す 任天堂 代表取締役社長の岩田聡氏
「お客様が主役」と話す
任天堂 代表取締役社長の岩田聡氏

イベントの内容は、ニコニコ超会議で行われていたゲーム企画部分を独立させ、発展させたもの。「ゲームの国で生まれた僕たちは、2015年、新しい遊び場を作り出す」をスローガンに掲げ、ゲームにかかわるすべてのコミュニケーションを一堂に集結させる考え。「テレビゲーム、スマホゲーム、アナログゲーム、アーケードゲーム、リアルゲームなど、古今東西のあらゆるゲーム」を用意し、本気のゲーム対戦が行われるコーナー、懐かしのゲームを和やかに楽しむコーナーなどを設けて、それらの楽しさをゲーム実況でネットにも広げたいとしている。

現時点の闘会議2015会場レイアウト案
現時点の闘会議2015会場レイアウト案

そのほかにも、ゲーム実況者が出演して実況しつづける実況ステージ、ゲーム音楽で構成するライブステージ、ゲーム実況用ブースを並べた「ゲーム実況縁日」、サッカーなどのリアルゲーム/スポーツのゲームをグラウンドなどを用意してリアルに再現する企画、参加者に企画を“丸投げ”する「まるなげ広場」、レトロゲームの展示コーナー、アミューズメント、コスプレ、自作ゲームなど、多種多様な企画を検討している。物販については、協賛企業だけでなく参加者も行える方向で考えるとした。

闘会議2015のアナウンスに沸く、発表会に招待された niconico ユーザー闘会議2015のアナウンスに沸く、発表会に招待された niconico ユーザー
闘会議2015のアナウンスに沸く
会場の niconico ユーザー

協賛企業は、前出の任天堂が特別協賛として協力する。そのほかの協賛企業は以下の通り。

・ガンホー・オンライン・エンターテイメント
・コロプラ
・ミクシィ
・LINE
・スクウェア・エニックス
・セガ
・ソニー・コンピュータエンタテインメント
・バンダイナムコゲームス

闘会議の開催日時や、発表日に販売を開始した入場券の価格などは以下の通り。なお、発表会の来場者には退場時に優先入場券を販売するとのアナウンスが流れると、その場で財布の中身を確認する人もいたほどの人気で、来場者数は相当多くなるのではないだろうか。

・開催日時:2015年1月31日(10時〜18時)、2月1日(10時〜17時)
・会場:幕張メッセ国際展示場(4〜7ホール)
・入場券(一般入場券):1日券が1,000円、2日通し券が1,500円、当日券が1,500円
・入場券(優先入場券):1日券が1,200円、2日通し券が1,700円

ドワンゴ闘会議事務局の奥井晶久氏(壇上右)の呼びかけに応え niconico ユーザーたちは闘会議2015への参加を約束した
ドワンゴ闘会議事務局の奥井晶久氏(壇上右)の呼びかけに応え
niconico ユーザーたちは闘会議2015への参加を約束した

【任天堂のクリエイター奨励プログラム対応:安心して二次創作に取り組める環境】

クリエイター奨励プログラムとは、ニコニコ動画や「ニコニコ生放送」「ニコニコ静画(イラスト・マンガ)」などの niconico コンテンツに対し、人気の高い作品の投稿者へ奨励金を支払う制度。2011年12月に開始して以来、これまでに11億8,375万9,684円の支払いがあった。

“ジョブズ風”ファッションで発表に臨んだ ドワンゴ取締役の夏野剛氏
“ジョブズ風”ファッションで発表に臨んだ
ドワンゴ取締役の夏野剛氏

このプログラムに任天堂が対応することで、例えば任天堂のゲームをプレイして実況したり、ゲーム音楽を「弾いてみた/歌ってみた」してみたり、ゲームのキャラクタを使った二次創作したり、といったことが堂々とできるようになるわけだ。そして、もしもニコニコ動画にそうしたコンテンツを投稿して人気作品になれば、報奨金まで受け取れる。

任天堂の同プログラムへの対応は、発表会で放映されたビデオに登場した任天堂の岩田氏が発表したのだが、予想外の展開に会場の niconico ユーザーたちは大きな歓声を上げた。

ビデオのなかで岩田氏は、ゲーム実況動画について「(ゲームの)魅力を多くの人に知っていただくうえで大きな貢献をしていただいている、大変ありがたい側面がある」としつつ、「商品価値を破壊するようなもの、品格や価値を貶める度を超えたものについては、黙認することができない」と話す。そして「これまで正式な権利許諾ができていなかったので、動画の作り手の皆さんに安心して二次創作に取り組んでいただけない」という問題点を指摘し、「作り手の皆さんが安心して創作に取り組んでいただける環境の整備に、ドワンゴさんとともに取り組んでいくことにした」と、プログラム対応の理由を説明した。

今回の対応により、ニコニコ動画の投稿動画に任天堂によって指定される対象タイトルが含まれている場合、審査を経て不適切な内容でなければ、人気度などに応じて報奨金が支払われる。また、対象でないタイトルでも、内容に問題がなければ二次創作物として個別に許諾される。

niconico のサービスでは、まずニコニコ動画を対象とし、将来的にニコニコ静画まで範囲を拡大する可能性がある。ただし、事前に内容確認が難しいニコニコ生放送は対応させない。

開始時期は12月1日の予定。現時点で「ピクミン3」「マリオカート8」(Wii U)、「ドモダチコレクション新生活」「ゼルダの伝説 時のオカリナ3D」(3DS)、「スターフォックス」(SFC)、「スーパーマリオブラザーズ」「ゼルダの伝説」「メトロイド」(FC)など、250タイトル以上が対象タイトルとなる。今後、対象タイトルは増やすという。

開始時点での対象タイトル
開始時点での対象タイトル

【ニコニコ超会議2015:来年の超会議はガラガラです】

「ニコニコのほぼ全てを地上で再現する」ためのイベント「ニコニコ超会議」だが、来年は「ニコニコ超会議2015」と名称に年号を付けて2015年4月25日から26日にかけて幕張メッセで開催される。

今年の4月末に行われた「ニコニコ超会議3」は12万4,966人も来場する巨大イベントとなり、幕張メッセのホール1から3を確保して開催したが、ドワンゴ会長の川上氏いわく「正直、幕張メッセが狭くなってきた」とのこと。

同氏は「全ホールでやってるつもりだった」そうだが、幕張メッセにはまだ3ホール残っていたので、ニコニコ超会議2015は残るホール9から11を合わせ全11ホールで開催することになった。会場面積は、ホール1から8の 5万7,000m2 にホール9から11の 1万8,000m2 が加わり、総面積 7万5,000m2 を占用。その結果「来年の超会議はガラガラです」(川上氏)と予測している。なお、幕張メッセでは毎年同じ時期に「プラレール博」が開催されているが、夏野氏は「プラレールは追い出す」とした。

なお、肝心の内容については、場所だけ押さえて中身はほとんど決まっていないとのこと。

ニコニコ超会議2015に関する発表を行う ニワンゴ代表取締役社長の杉本誠司氏
ニコニコ超会議2015に関する発表を行う
ニワンゴ代表取締役社長の杉本誠司氏