米国 Google は、「海からのストリートビュー」を公開した。東日本大震災で津浪による大きな被害に遭った三陸海岸の現状を、船上から撮影している。

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宮城県塩竈市浦戸諸島(提供:Google)

「海」と「ストリートビュー」という語感の組み合わせは奇妙だが、Google はすでに南米アマゾン川をボートで撮影するなど水上活動の実績があり、今回の取り組みが際立って珍しいという訳ではない。

同社は6月にこの計画を発表。9月にかけて三陸海岸の景観を撮影した。従来の陸からのストリートビューに、新たに海からの視点を加え、被災から3年余りが経過した現地の状況をつぶさに記録している。

大槌、釜石、大船渡、陸前高田、気仙沼、南三陸、雄勝、塩竈の 8地域のようすが閲覧できる。復興に取り組むコミュニティや漁師など地元住民から多くの協力を得たという。撮影機材は、専用のマウントを使って漁船に取付けた全方位カメラ「トレッカー」。

船上トレッカー
船上トレッカー(提供:Google)

地元の漁師が操船を引き受け、養殖場や岩礁を避け、可能な限り陸に近づきながら、総距離にして 400km をパノラマ写真に収めた。