米国 Apple は、モバイル決済機能「Apple Pay」の提供を米国で10月20日に開始する。「iOS 8.1」にアップデートした「iPhone 6」「iPhone 6 Plus」で利用可能となる。また、まもなく発売される新型タブレット「iPad Air 2」「iPad mini 3」では、アプリケーション内決済に限り Apple Pay が使える。

Apple、モバイル決済サービス「Apple Pay」を米国で10月20日に開始
NFC 対応モバイル決済サービス Apple Pay
各種 iPhone と Apple Watch で利用可能
(出典:Apple)

Apple Pay は、NFC チップを使った非接触タイプの決済機能。店舗などで店頭にある決済端末に iPhone 6/6 Plus をかざし、「Touch ID」で指紋認証するだけで支払いが完了する。iPhone のロックを解除したり、決済用アプリケーションを起動したりする手間がかからない。オンライン通販サイトの決済にも対応しており、「App Store」などの商品購入時の支払いに使える。

オンライン通販などの決済にも利用できる (出典:Apple)
オンライン通販などの決済にも利用できる
(出典:Apple)

iPad Air 2 および iPad mini 3 は Apple Pay には対応しているが NFC チップを搭載していないため、オンライン通販サイトなどでの支払いを行うアプリケーション内決済のみ利用可能。

また「iPhone 5」「iPhone 5c」「iPhone 5s」は単体では Apple Pay 非対応だが、2015年発売予定のスマートウォッチ「Apple Watch」と組み合わせることで店舗内決済には利用できる。

Apple Pay の対応状況 (出典:Apple)
Apple Pay の対応状況
(出典:Apple)

支払いには、ユーザーの「iTunes Store」アカウントに紐付けたクレジットカードまたはデビットカードを使う。クレジットカード/デビットカードの番号は iPhone/Apple Watch 内や Apple のサーバーにそのまま記録せず、個別に生成した識別番号「Device Account Number」を暗号化して iPhone/Apple Watch 上の Apple Pay 用チップ「Secure Element」に保存して守る。

iPhone を紛失したり盗まれたりした場合には、悪用防止のため「Find My iPhone(iPhone を探す)」サービスから Apple Pay 機能を停止できる。プライバシ面にも配慮しており、Apple はユーザーの購入した商品、利用店舗、決済額といった商品購入履歴を収集しないとしている。