昨今、ブロードバンドの急速な普及により通信環境も整備されはじめたことから、動画を活用した情報発信が簡単にできる時代となり、Web 広告はテキスト広告やバナー広告だけでなく、動画広告も急速に増えてきている。とりわけ YouTube 内の動画広告は、日常生活において目にする機会も多いのではないだろうか。いまや YouTube の全世界の月間ユーザー数は10億人を突破し、インターネットにおける影響力はますます増している。

こうした動画広告市場の拡大に伴い、YouTube の視聴課金型動画広告「TrueView 」を用いて、テレビ CM と連動したプロモーションをおこなう企業も増えてきている。そこで今回は、Web 担当者が知っておきたい TrueView の特徴と、それを活かした効果的なプロモーション手法について、大きく4つに分類して紹介していきたい。

【ケース1】テレビ CM では流しきれない長時間の動画配信

テレビ CM では15秒、30秒など決まった秒数でしかコンテンツを配信できない。一方 TrueView は、YouTube にアップロードできる動画であれば配信できる(ただし Google のイメージ広告ポリシーに準拠している必要がある)ため、テレビ CM では流せなかった長時間の動画を配信することが可能である。1ギガ以内のサイズの動画であれば時間の縛りはなく、10分を超える動画でも配信することは可能だ。例えば、保険や金融などの商材の場合、テレビ CM の続きを配信することで、テレビ CM の短い枠では伝えきれない商品の価値を伝えることができるようになる。また、1分以上の長尺のテレビ CM のコンテンツを、そのまま流用して動画プロモーションに活かすこともできる。

【ケース2】プロモーションに応じた柔軟なターゲティング、配信設定

TrueView では、地域、性別、年齢、ユーザーの興味関心、時間帯などの様々なターゲティングができる。例えば、東名阪ではテレビ CM を配信し、東名阪以外の地域限定で TrueView を配信するといったプロモーションも可能となる。地方局のみテレビ CM を配信していたが、全国へリーチを拡げたいという際にも TrueView が活用できる。また、時間帯配信を活用すれば、テレビ CM の配信をしていない時間帯にのみ TrueView を配信するということもできる。テレビ CM と連動したプロモーションをおこなう場合には、テレビCMの配信時間帯のみ TrueView の配信を増やすという設定も可能となり、効果的である。
 
また TrueView は、予算に応じて柔軟にプロモーションをおこなえる点もメリットである。例えば、配信セグメントを絞り込めば、月額50万円程度でもモチベーションの高いユーザーに対して十分にリーチできるため、比較的低コストで手軽にはじめることができる。

【ケース3】テレビ CM 前の AB テストとして活用

配信したい動画コンテンツが複数ある場合、まず TrueView で各コンテンツを配信し、視聴率の良かった動画を見極めてからテレビ CM に起用し、効果を高める手法もある。TrueView のレポート機能を用いれば、コンテンツ毎の視聴率の確認も容易だ。

また、広告出稿金額の桁が2つ、3つ増える高額なテレビ CM の場合、様々なマーケティング戦略を実施した上で、「これだ!」という結果の出たテレビ CM を流すものだが、TrueView においては、広告視聴単価5円程度から AB テストが実施でき、ユーザーに“刺さる”動画を事前に見極めた上で効果的なプロモーションを行うことができる。しかも年齢、性別、さらには地域や趣味までユーザーの属性が分かるとなれば、使わない手はないだろう。

【ケース4】リマーケティングリスト、フリークエンシーキャップを活用

ドラマ仕立てのテレビ CM などストーリー性のあるコンテンツの場合、1話-->2話-->3話と順番に配信していく必要がある。TrueView 上でリマーケティングリストを用いれば、1話を見た人のみにターゲティングして2話を配信し、まだ1話も見ていない人にいきなり3話を配信しないような設定も可能となる。また、フリークエンシーキャップ(ディスプレイネットワークで同一のユーザーに対して広告が表示される回数を制限する機能)を活用することで、1話を見た人に対して何度も同じ1話を配信しないという細かな配信設定もできる。

以上、TrueView の主な特徴と効果的な活用法について述べてきたが、TrueView はテレビ CM との相性が良い動画プロモーションであるため、これから動画プロモーションに着手していきたいという企業様においても、動画広告とテレビ CM の相乗効果を目指して、効果的な活用を心掛けてほしい。

執筆:株式会社アイレップ 第4コミュニケーション本部 池田達也
記事提供:アイレップ