セーファーインターネット協会(略称:SIA)は、違法な情報の削除要請や、警察への通報を行う取組み「SafeLine(セーフライン)」のガイドラインを改定し、本格稼働を開始した。

「いじめ」や「リベンジポルノ」にも対応--セーファーインターネット協会が新たな取組み規定
「SafeLine」運用イメージ図

SIA は、インターネットの悪用に対する実効的な対策を目的とした組織。インターネット関連ビジネスを行う民間企業の有志により2013年に設立された。同年11月からは、利用者からの連絡などをもとに、違法な情報や有害な情報が掲載されたサイトの管理者に対しての削除要請や、警察への通報を行う取組み「SafeLine」を開始している。

今回のガイドライン改定では、違法・有害情報のほかに、「いじめ」や「リベンジポルノ」に関する情報なども対象として追加。スマートフォンの利用拡大に伴ったトラブルや、青少年の間で起きているいじめ行為などを考慮したという。

加えて、海外のプロバイダに対しても SIA が直接削除要請(送信防止措置要請)を実施することを決定。特に、児童ポルノ画像などの深刻な被害をもたらすデータに対しては、対応が行われるまで継続して削除要請を行うことで実効性を確保していくとしている。

SIA は今後、違法・有害情報の削除に努める一方、それらの対処を通じて得たデータと分析をもとに、表現の自由に配慮しながら、中長期的な違法・有害情報排除施策を検討・実施していくという。