まさに「memento mori(死を忘れるなかれ)」だ。ヤフーは、ユーザーの死に関するポータル「Yahoo! エンディング」を開始した。死後に個人のデータを削除したり、サービスの課金を停止するなどの設定をあらかじめ行える。

ヤフー、ユーザーの死後に後始末をする「Yahoo! エンディング」、課金停止やデータ削除
Yahoo! エンディング

葬儀に関するポータルの運営や雑誌、書籍の発行を手掛ける鎌倉新書と協力する。すでに両社は5月に葬儀手配サービス「ヤフーの葬儀手配」を始めており、今回はそれに続く試み。

Yahoo! エンディングでは、まずユーザーが死亡した際に最大200人にメッセージを送付する機能がある。事前に個別の文面を登録しておける。さらに葬儀手配サービスを利用したり、相続、遺言の基礎知識を学んだりすることも可能。

また生前に利用していたオンライン決済サービス「Yahoo! ウォレット」の課金を停止する機能や、オンラインストレージ「Yahoo! ボックス」のデータを自動削除する機能が使える。今後はYahoo! ボックスのデータを遺族へ移管する機能も利用可能になる見込み。

ユーザーの死の確認は、市区町村が発行する公的証明書「火葬許可証」に基づく。許可証の内容を確認の上、メッセージの送付やデータの削除を行うため、なりすましの心配はないという。

なお、死後のメッセージをサーバに保管しておく料金として、月額180円(税別)がかかるが、有料会員サービス「Yahoo!プレミアム」に加入していれば無料。

■「ネット終活サービス」は真剣な検討対象に

ユーザーの死後、ネット上のデータやソーシャルグラフをどうするかは徐々に真剣な関心の対象となりつつある。すでに米国 Google は「Inactive Account Manager(アカウント無効化管理ツール)」を公開済みだ。米国 Microsoft はサービス横断の終活ツールは未整備だが、例えば Web メール「Outlook.com」には親族によるアカウント停止やデータ管理の手続きを用意している。

ソーシャルメディアでは TwitterFacebook もユーザーの死に対しては報告に応じてアカウントの削除や状態変更を行う。

また PC やスマートフォンに残ったデータを消去できるサービスも登場している。kitamura の「ラストメッセージ」は死後に信頼のおける友達がデータの処分を行えるよう仲介する。