坂村教授が所長を務める YRP ユビキタス・ネットワーキング研究所(YRP UNL)と日本マイクロソフトは、IoT(Internet of Things)分野で提携した。

オープンデータ/ビッグデータの活用は、2013年6月に閣議決定された日本政府の IT 戦略「世界最先端 IT 国家創造宣言」でも、成長戦略の筆頭に取り上げられた。

YRP UNL と日本マイクロソフトは、総務省や経済産業省などが推進する標準化や実証実験に取り組んできたが、両者が連携することでデータの2次利用がより簡単になり、オープンデータ/ビッグデータの恩恵を得られる社会づくりに貢献できると考え、提携に至った。

両者は、国際標準の識別番号「ucode」を活用した情報提供基盤として YRP UNL が推進する「uID アーキテクチャー2.0」を、クラウドプラットフォーム「Microsoft Azure」に搭載し、オープンデータ、デバイスデータの統合から、ビッグデータ解析、新たなサービスの提供まで、すべての情報を一元的に扱うプラットフォームを構築する。

また、高精度位置情報を活用したサービスとして YRP UNL が開発している「ココシル」「ドコシル」に、Microsoft の機械翻訳などの技術を組み合わせ、海外からの観光客がスマートフォンで飲食店を検索すると、位置情報を元に、最寄りの飲食店情報を母国語で表示すなど、地域振興や観光・ショッピングの利用者増加などに貢献できるサービスを開発する。

さらに、組み込み機器とクラウドサービスやスマートフォンなどのさらなる連携を促すため、T-Engine フォーラムと連携して、IoT 分野の新しい技術標準の普及に向けた活動を行う。

オープンデータとは、企業/団体/一般ユーザーなどが自由に利用できるデータのこと。とくに公共機関などが持っている地理空間情報、防災情報、統計情報などのデータの有効活用が、新たなサービスやビジネスの創出につながるとして、期待されている。

ucode は、現実世界のさまざまな「モノ」や「場所」などを識別するための固有識別番号。実世界には存在しない「コンテンツ」や「情報」、またより抽象的な「概念」にも付与できる。「uID アーキテクチャー2.0」は、ucode が付与された対象の属性や意味を表す情報をデータベースに格納し、この ucode をキーとして、その属性や意味情報をデータベースから取り出せる仕組み。