バルカン半島を大洪水が襲い、多くの人々が被災する中、在日セルビア共和国大使館は Web サイトを通じて日本のインターネットユーザーに義援金の寄付を呼びかけている。

バルカン半島大洪水、被災地に支援を--セルビア大使館が日本のネットユーザーに呼びかけ
在日セルビア共和国大使館が公開した洪水被害の写真

在日セルビア共和国大使館が公開した洪水被害の写真
同上

■セルビアからの呼びかけ


セルビアは東欧にある、さほど目立たない国だ。在日大使館は公式サイトこそ開設しているが、個性的な Twitter アカウントを持ってはいないし、ユーモラスなネットサービスを運営してもおらず、普段ソーシャルメディアで話題になることは少ない。

しかし日本のネットユーザーを軽視している訳ではない。国土が災害に見舞われた今、サイト上で寄付を呼び掛けたのは、それによって必要としている支援を得られると信じているからだろう。

Twitter ではすでに募金に応じようという動きが広がっている。2011年に日本を大震災が襲った後、セルビアから多くの有形、無形の支援があったことに言及する人も少なくない。

なお、震災後にセルビアの市民のあいだで起こった日本への同情と支援の声について、外務省は感謝を込めて、写真共有サイト「flickr」に当時のようすをまとめている。

■被害は他の国にも


忘れてならないのは、大洪水で被災したのはセルビアだけでなく、ボスニア・ヘルツェゴビナ、クロアチアなどバルカン半島の広い地域だという点だ。いずれの国々でも日本の震災後に同情や支援の声があがっていた。

大使館にできるのはそれぞれの国の情報発信であり、こうした複数国にわたる大災害について、広汎に状況を伝え、必要な支援を呼びかける役割は果たせない。今後はインターネットサービス大手などによる取り組みが期待される。