米国のオンラインストレージ大手「Box」が日本版のサービスを開始した。データ容量 10GB までは無料。1人当たり月額600円で、100GB の容量を最大10人が共有できるプランなどもある。海外ではビジネス用途で人気の高いサービスだが、国内で支持を得られるだろうか。

オンラインストレージ「Box」日本版を開始、充実したアクセス制限機能
Box 日本版

■企業の人気が高いオンラインストレージ


Box は、2005年に立ち上がっており、生き残っているオンラインストレージとしては老舗の部類に入る。競合の米国 Dropbox に比べると日本での知名度はいま一つだが、海外では人気がある。たびたび個人向けにもキャンペーンなどを熱心に行っているが、注目を集めるのは企業向けサービスの手厚さ。

アップロードしたファイルに細かなアクセス制限を課すことができ、アクセス履歴などのレポート機能、ポリシー設定機能なども充実している。

米国では最近、Procter & Gamble(P&G)、General Electric(GE)のような大企業が社内の情報共有ツールとして採用し、話題を呼んでいるが、国内でもいくつかの企業をユーザーとして獲得したようだ。Box によると、サンリオエンターテイメント、ディー・エヌ・エー (DeNA)、日揮、ファミマ・ドット・コム、三菱地所、早稲田大学の名前が上がっている。

■個人で使うのであれば可もなく不可もなく


個人で使うとしてのであれば可もなく不可もないサービス内容だ。無料版の 10GB という容量は多からず少なからず。ただしアップロードできる1ファイルあたりの最大サイズは 250MB と若干小さい。

Box 日本版の料金表
Box 日本版の料金表

有料版は月額600円で 100GB を最大10人が共有できる「Starter」、1人当たり月額1,800円かつ3人以上で 1,000GB を共有できる「Business」などがある。それぞれアップロードできる1ファイルあたりの最大サイズは 2GB、5GB などとなっている。

100GB を月額200円で使える Google ドライブに比べると、料金、容量面でやや見劣りはするのは否めない。しかし充実したアクセス制限などの機能を必要とするのであれば、検討の余地はある。

なお、iOS、Android 向けアプリケーションは以前から日本語化しており、すぐ導入できる。