コンテナ型仮想化技術の Docker プロジェクトが2月4日、Docker バージョン 0.8 をリリースした。Mac OS X ユーザーに対し、初めてのネイティブサポートを提供している。

コンテナ型仮想化技術「Docker」が、Apple Mac OS X に対応

Docker は従来のハイパーバイザ型とは異なるアプローチを持つ仮想化技術。OS 全体を仮想化するのではなく、ホスト OS 上にコンテナを構築する。このコンテナ型の仮想化は、ハイパーバイザ型よりも効率的なことが多く、安全性も高い。

以前のバージョンの Docker も、Mac 上で稼働させることは可能だった。だが OS X 上にインストールする Linux 仮想マシンはかなり“ヘビー”だったし、設定作業も煩雑で、公式サポートもなかった。Docker CEO である Ben Golub 氏は次のように説明する。

「Docker 0.8 は OS X ユーザーに、ネイティブの Docker クライアントと超軽量の Linux VM を提供する。OS X ユーザーは、外部マシンに頼らなくても、Docker を完全にオフラインで稼働可能だ。ユーザーは、Linux サーバーに配備されるのものと、全く同じコンテナを稼働できる」

Docker 0.8 VirtualBox VM

Mac OS X サポートは Docker 0.8 の目玉となる新機能だ。だが、Docker プロジェクトは0.8 リリース以降、新機能開発よりも品質重視に軸足を移す。Golub 氏は、Docker プロジェクトにはすでに充実した、統合/テスト/配備システムがあると述べた。

「Docker には緊急性の高いバグはない。Docker の開発プロセスは十分に考えられたもので、深刻な問題をコードから排除することに成功している。だが、累積した重要性の低いバグは存在している。新機能の開発を急いだため、細かい作り込みが不足している部分もある」

Docker は、プロダクションレベルで利用が急速に増加している。Golub 氏はこの状況に対応するため、Docker の完成度を上げ、重要性の低いバグへの対応を急がなければならないと強調した。このプロセスでは、メモリー使用効率とパフォーマンスも向上される。

品質へのフォーカスは、今後ますます重要性を増すだろう。Docker は、0.8 リリース以降、節目となるアップデートを毎月1回、第1週にリリースすると発表したからだ。

「『列車が定刻に駅を出発する』リリースモデルに移行することで、様々なことが予測可能になる。パッケージメンテナーの仕事も楽になるだろう。我々は、Linux カーネルコミュニティが採用しているモデルへと向かっている」

1.0 リリースは、そのソフトウェアがプロダクションレベルで利用可能になったことを示す、特別なものだ。新しく採用されるリリースサイクルでは0.9 が3月、そして1.0 が4月にリリースされると考えられる。だが Golub 氏は、1.0 リリースは今年の第2四半期を予定していると述べた。

「0.9 の次が1.0 になるかそれとも0.91 になるかは、コードの品質にかかっている。バージョン1.0 では、安定した API、高品質なコード、良いドキュメント、そして製品サポートを提供するための内部準備のすべてが揃っていなければならない」

Sean Michael Kerner
Sean Michael Kerner は、eWeek および InternetNews.com の主任編集者。