ヤフーは11月27日、インターネットの可能性を探り、才能ある表現者たちを発掘・支援することを目的とした「Yahoo! JAPAN インターネットクリエイティブアワード2013」の贈賞式を都内で開催した。昨年に続きスマートデバイス(スマートフォン、タブレット端末)に特化した部門構成で、広告表現やアプリなどの作品を広く募った。

冒頭、同社副社長の川邊健太郎氏が登壇。9月に NTT ドコモが iPhone 市場に参入したことなどに触れ、「今年はスマートデバイスがより身近になった年」とコメントした。こうした背景も影響し、本祭典への応募作品数は昨年比122%まで増加したという。また、「スマートデバイスは、広告マーケットや新しい表現の新境地として確実に成立することをクリエイターと共に示したい。今回の受賞作品を通してビジネスの可能性を感じて欲しい」と自信を示し、最後に関係者へ謝辞を述べた。

日常を“ロードムービー”にする Honda のカメラアプリ「RoadMovies」がグランプリ--Yahoo! JAPAN インターネットクリエイティブアワード2013
ヤフー 副社長 川邊健太郎氏

第8回目の開催となる今回は、一般の部「スマートデバイス広告部門」「スマートデバイスアプリ部門」、企業の部「スマートデバイス広告・キャンペーン部門」「スマートデバイスアプリ部門」を設定し、各部門で Gold、Silver、Bronze の3賞を決定。また、特別賞「Creative Hack」と、一般・企業の部それぞれに、新しいスマートデバイスの活用方法を提案する「スマートデバイス イノベーション部門」を設けた。

企業の部「スマートデバイス広告・キャンペーン部門」では、ピザボックスと連動した AR ライブステージで話題になった「Domino's App feat. 初音ミク」が、「スマートデバイス イノベーション部門」では任意の Web サイトを立体迷路にする Google の「Chrome World Wide Maze」が選出されるなど、今年を代表するプロモーションが並んだ。

さらに、全応募作品の最高峰となる“Grand Prix”を、一般・企業の2部門からそれぞれ決定。一般の部の Grand Prix に選出されたのは、京野文彦氏が制作したスマートフォンアプリ「ドッツドッグ」。ドッツドッグは、画面上に任意で3つの“点”を描くと、瞬時に犬の目鼻に変化し、オリジナルのキャラクタとして動き出すアプリ。審査員の SIX クリエイティブディレクター 大八木翼氏は、「子どもも遊べるシンプルなアイデアだが非常に作りこまれており、やればやるほど驚きと楽しさを感じられる」と選考のポイントを話した。受賞した京野氏は、「犬の鳴き声は自分の子どもに協力してもらった」と心温まるエピソードを披露した。
 
一般の部 Grand Prix に選出された「ドッツドッグ」制作者京野文彦氏と SIX の大八木氏(左)
一般の部 Grand Prix に選出された「ドッツドッグ」制作者京野文彦氏と SIX の大八木氏(左)

企業の部の Grand Prix に選出されたのは、本田技研工業の iPhone 用カメラアプリ「RoadMovies」。カメラを向けるだけで、日常のワンシーンをロードムービーの様に撮影できる同アプリは、現在総合ダウンロード数300万を突破。審査員のバスキュール クリエイティブディレクター 馬場鑑平氏は「この作品は1つぬきんでていた」と賛辞を贈り、「便利・面白いを越えて、人とカメラのあり方を変える力があった」と評価した。

企業の部 Grand Prix に選出された「RoadMovies」の制作者と、バスキュールの馬場氏(左)
企業の部 Grand Prix に選出された「RoadMovies」の制作者と、バスキュールの馬場氏(左)

審査員総評を務めたのは、ワンパクの代表取締役 クリエイティブディレクター 阿部淳也氏。今回の選考について、「単に“面白い”だけではなく、ユーザーに体験・価値を提供できているか」を重視したとした。また、「クリエイティブにテクノロジーが追い付いてきた」と述べ、“スマートデバイスで何ができるか”というアイデアと制作者の技術力の融合により、総合的にクオリティが上がったとコメントした。