昨今、タグマネジメントという言葉を耳にすることが多くなってきた。

タグマネジメントは、その言葉通りタグの出し分けなどを管理する役割を持ち、さらに各々のタグに条件を付けることで、様々なユーザーをセグメント化することが可能である。そして、このユーザーセグメントをインターネット広告配信の1つの手法であるリターゲティングに活かすことで、その広告のパフォーマンス向上が見込める。

本コラムでは、タグマネジメントの仕組みと特徴を簡単に整理しつつ、タグマネジメントを用いたユーザーセグメントとインターネット広告がどのように繋がるのかについて述べ、さらに今後のタグマネジメントの活用についても少し触れていきたい。

タグマネジメントの重要性については、2013年3月5日に掲載された過去コラムを読めばわかると思うので、本コラムでは割愛する。

それではまず、タグマネジメントの仕組みと特徴について簡単に整理しよう。

タグマネジメントは、HTML 上に1つのタグを設置するだけで複数の媒体の CV タグや複数のリターケティングタグなどを紐付けられる、ワンタグ機能を持っている。加えて、管理画面上で複数のタグを埋め込んだり取り外したりできるため、タグの管理が非常に楽である(タグの管理効率化)。また、ワンタグ機能を用いた非同期処理やサーバー間連携と呼ばれる機能により、Web サイトの表示スピードの向上(ユーザーのユーザービリティの向上)も見込める。

リターゲティングの可能性を広げるタグマネジメント
(図1)ワンタグ機能

(図2)非同期処理
(図2)非同期処理

(図3)サーバー間連携
(図3)サーバー間連携

ワンタグに紐付けた各々のタグには、タグが稼動するための条件が付けられているため、たとえ1つのワンタグを全ページの HTML 上に設置したとしても、全ページで全タグが稼動してしまうことはない。そして、このタグが稼動するための条件を、ユーザーの行動に合わせて設定できることから、様々なユーザーのセグメント化を可能にしている。

では、このタグマネジメントを用いたユーザーセグメントとインターネット広告は、一体どのように繋がってくるのだろうか? 冒頭でも述べたが、リターゲティングへの活用がその使い方のひとつである。

たとえば、会員 ID を持ち、商品詳細ページへ訪問した人に、リターゲティングタグを稼動させるという条件を設定し、これらユーザーをセグメント化したとしよう(ちなみに、これら条件は URL のパラメータやサイト内で付与されるパラメータを用いて設定する)。

(図4)URL パラメーターとサイト内パラメーター※1
(図4)URL パラメーターとサイト内パラメーター※1

そして、このセグメントに伴い、会員 ID を持ち、商品詳細ページへ訪問した人には、見ていた商品の会員限定キャンペーン情報の広告を配信する、といったように、より細やかにユーザーに合わせた広告内容を検討すると、ユーザーの購入に対するモチベーションが上昇し、最終的に広告のパフォーマンスの向上に繋がるのである。

ユーザーのセグメントは、上記以外でも、直帰ユーザーや5,000円以上購入したユーザー、といったように様々考えられるが、1番重要なことはそれぞれのマーケティング戦略に則ったユーザーのセグメントをきちんと設計し、条件を設定することである。

今後、広告の配信においてオーディエンスデータの活用が見込まれ、さらにマーケティング戦略の設計が複雑化すると予想される。この時、タグマネジメントによるユーザーの行動に合わせた高度なセグメント化やタグの管理の便利さが今まで以上に重要なものとなるだろう。

※1 (図4):「Google ウェブマスターツールヘルプ URL パラメーター」
https://support.google.com/webmasters/answer/1235687?hl=ja

執筆:株式会社アイレップ 第1サービスマネジメント本部 アドインテグレーショングループ 大西舞
記事提供:アイレップ