ルネサス エレクトロニクスは5月16日、欧州の独立系ナノエレクトロニクス研究機関 Imec と、超低消費電力(ultra-low power:ULP)の近距離通信用無線技術を共同開発すると発表した。スマート社会における自動車、産業用途のセンサーネットワークに向けたこの共同開発は、独立系オープンイノベーション研究開発センターであるホルストセンター(オランダ)で行う。

ルネサス エレクトロニクスはこの共同開発により、小型電池駆動や環境発電技術を備えたポータブル機器に搭載する、複数の通信規格に対応した無線通信技術の開発に加わる。

Imec の ULP 無線通信は、独自のアーキテクチャと ULP 設計 IP、低電力回路を組み合わせることで、現在の無線通信技術と比べて3分の1から10分の1の低消費電力を実現するという。また、同 ULP 無線通信技術は、Bluetooth Low Energy(2.4GHz 帯)や ZigBee(2.4GHz 帯)など最先端の無線通信規格に準拠するそうだ。

この共同開発について、ルネサス エレクトロニクスのコア技術事業統括部アナログコア開発第二部担当部長である矢萩孝一氏は、「スマート社会におけるセンサーネットネットワークの各種アプリケーションには、超低消費電力な無線通信技術を必要とする。そのため、我々はアプリケーションに応じた革新的な RF アーキテクチャや回路設計技術を開発しなければならない」と説明。さらに「今後はスマート社会の実現に向けて、ルネサスの得意とするマイコンに、今回の共同開発による超低電消費力の無線通信技術を搭載したソリューションを提供していく」と展望を語った。

ルネサス エレクトロニクスによると、同社の研究者が今後ホルストセンターで、Imec の研究チームに加わることにより、この分野における長年の研究成果も得られるそうだ。

ベルギーに本部をもつ Imec は、ICT(情報通信技術)、ヘルスケア、エネルギーの分野で世界的なパートナーシップをもち、産業界と結びついたテクノロジーソリューションを提供している。