日本マイクロソフトは、大阪府豊中市の市立豊中病院が、院外の情報共有基盤に Office 365 を採用したことを発表した。これにより、災害発生時にも継続して利用できるコミュニケーション手段や安否確認を行える体制を確保し、非常時に地域医療拠点病院として機能できるようにする。

同病院は2009年から電子カルテを導入し、診療業務の電子化や、蓄積されたデータベースの二次活用を促進していた。一方でメールボックスの容量や、電子カルテのメンテナンスにかかる時間などで問題点を抱えていた。また外部から隔絶され、電子カルテや院内専用のメールなどを利用する院内システムと、外部とのコミュニケーションに使われる院外システムの2系統のシステムがあったため、スパム/ウイルス対策やサーバーの更新プログラム適用も遅れがちであった。

新システムを検討するにあたり、東日本大震災を受けて災害時における病院の事業継続性確保の必要性から、院外システムのクラウド化に踏み切った。Office 365 を採用することで、クラウドを利用しながら、特に通信の暗号化、複数メールボックス検索による監査機能など、病院で利用するために必要な信頼性やセキュリティを確保することができるという。

大阪の市立豊中病院、情報共有基盤にクラウドサービス Microsoft Office 365 を採用
市立豊中病院 ネットワーク構成図 (インターネット系)

市立豊中病院 医療情報室 医療情報グループ グループ長 (主査) 櫻田靖之氏は以下のようにコメントしている。

「院外システムをクラウド サービスにしておくことで、災害時の事業継続性の確保につながる。スパム/ウイルス対策管理は格段に楽になり、管理工数は2割以下になった。今後は Office 365がクラウドサービスであることをうまく利用して、地域医療との連携や、災害時の情報共有基盤の強化が期待できる」