Twitter の「#Music」を使うと、iTunes からダウンロードできる新しい音楽を簡単に見つけることができる。そしてこの機能は、開発が噂される Apple の「iRadio」の機能と類似している。

iTunes で音楽を見つけることができる Twitter の新サービス #Music
iTunes で音楽を見つけることができるTwitter の新サービス #Music

Twitter は4月18日に、その得意分野を生かし、ユーザーが新しい音楽を見つけられるサービス#Music を、米国とイギリス、カナダ、アイルランド、オーストラリア、ニュージーランドの6か国で開始した。このサービスはモバイルの音楽業界と Apple にとっては、大きな後押しとなる。

Twitter は4月18日の公式ブログで、#Music について次のように説明した。

「このサービスは、Twitter への投稿やリプライなどの利用方法を活用し、最も人気のある曲や人気上昇中のアーティストを探して、紹介するものだ」

このサービスでは、分割された画面にアーティストが表示されており、クリックして音楽を視聴できる他に、アーティストのアバターを見たり、フォローをしたり、彼らのトップソングやフォローしている他のアーティストを知ることもできる。

音楽を聴く他に、ツイートやアーティストのフォローもできる
音楽を聴く他に、ツイートやアーティストのフォローもできる

楽曲は、簡単に切り替えができる5つのカテゴリーに分けられている。Twitter は、この5つのカテゴリーについて、「ポピュラー(Twitter で流行っている新しい音楽)」「人気上昇中(Twitter で話題のアーティスト)」「推薦(あなたが好きになりそうな新しい音楽)」「#視聴中(あなたの知り合いが投稿した曲)」「私(フォローしているアーティスト)」と説明した。

#Music は、オンラインまたは iOS デバイスにダウンロードできるアプリから利用することができる。推薦される楽曲は iTunes のデフォルトで表示されるが、Rdio と Spotify の利用者は、アカウントにログインすることで楽曲の推薦を受けるだけではなく、曲を、抜粋ではなく丸ごと1曲聴くこともできる。

Twitter は「他の音楽サービスのプロバイダーも検討し、#Music で利用できるようにする」予定だと述べた。

#Music は、Apple にとっては大きな勝機であるように見える。特に、モバイルのプラットフォームでは首位である Android のアプリが、このサービスではまだ利用できないからだ。

NPD グループは4月17日に、Apple の iTunes はデジタル音楽のダウンロードにおいて、著しく高いマージンを得ており、この業界では首位を占めていると報告した。ストリーミングサイトは、iTunes の競合相手であると考えられているが、NPD は、ストリーミングサイトの利用者は、音楽のダウンロードにおいても、利用回数が最も多いと指摘した。

一方、Apple は、「iRadio」と呼ばれる音楽のストリーミングサービスの開発を進めていると推測されている。実現すれば、音楽の愛好家たちは Apple のサービスを主に使い、iTunes Store からのダウンロードを利用し続けるだろう。

これらの推測は、Twitter の #Music をどのように評価しているのだろうか。

Technology Business Researchは、#Music が Apple に与える影響について、次のように説明した。

「Twitter の #Music は、確かに Apple にとっては追い風であり、Apple はアドレス指定が可能な iTunes の市場を莫大に広げることができる。さらに、#Music を iOS のみでしか利用できない現在の状況は、競合他社が iOSの商用エコシステムに入り込むことを難しくする。しかし他方では、#Music は、Apple がサービスのプロバイダーとして抱える問題も明らかにした。iCloud と iMessage は市場で安定した地位にあるが、過去2年間停滞を続けている。そしてストリーミングの機能がないために、iTunes は Pandora や Spotify、 Rdio や I Heart Radio などに比べて時代遅れである印象を与えている」

Technology Business Research は、Apple が開発中とされるストリーミングサービスについては、次のように指摘した。

「もし iRadio が、Maps や他の iOS のサービスをモデルとしているのであれば、デジタル音楽の業界のあり方を大きく変えたり、ソフトウェアよりハードウェアの向上により力を入れていない限り、従来の Apple の方針とは異なる、『他社の真似』に見えるかもしれない」