2011年11月、HP は ARM チップを利用したデータセンター向けサーバーを開発するプロジェクト「Moonshot」をスタートさせたと発表した。
 
2013年4月8日、同社は Moonshot プロジェクトから初となるサーバー製品「HP Moonshot 1500 」を発表した。

2011年に Moonshot が発表されたとき、HP はチップとして ARM を活用すると説明していた。だが今日の発表では、HP Moonshot 1500 システムでは Intel Atom S1200 2.0 GHz の省電力プロセッサが搭載されていることが明らかとなった。

HP が Moonshot で目指しているのは、省電力チップの採用による省電力化、およびサーバーを高密度で集積することによるケーブル敷設の削減や電源管理の簡略化などだ。

HP の「Moonshot」から省電力サーバー初登場―消費電力を最大で90%削減
HP Moonshot 1500 では、4.3U サーバーシャーシ内に45台の Atom S1200 サーバーが収納されており、ネットワークスイッチも統合されている。HP はこの統合ネットワークコンポーネントを「世界で最初のソフトウェア定義サーバー」であると述べている。

Linux 搭載

発売時点で Moonshot 1500 に搭載される OS は Linux のみだ。HP は Moonshot プロジェクトで、Canonical Ubuntu、Red Hat、SUSE と提携している。

今日実施された webcast による記者発表では、HP 幹部は Moonshot サーバーでは Windows も利用可能であることを強調していた。

Moonshot 利用に適した市場とは?

省電力でのスケールアウトを目指す Moonshot アーキテクチャは、すべての目的に適しているというわけではないようだ。HP は、Moonshot は Web サービスに適したシステムであると説明した。

HP の執行副社長 David Donatelli 氏は、HP 社の Web サイト「HP.com」で Moonshot が利用されていることを明かした。

「HP.com には、1日に300万ヒットを超えるアクセスがある。我々は Moonshot を利用することで、60ワット電球12個分の消費電力で、これだけの負荷のかかる HP.com を運用している」

省電力の Moonshot サーバーを利用することで、HP は従来の標準的な x86 アーキテクチャのサーバーと比較して、消費電力を90%も削減できたという。Donatelli 氏は次のように語る。

「Moonshot のコンセプトは、イノベーションを通じて、これまでとは異なる方法で問題を解決することだ。我々は、Moonshot は今後のサーバー構築を変えていく種子となると考えている」

Sean Michael Kerner
Sean Michael Kerner は、InternetNews.com の主任編集者。