日本人の死因の第1位である「がん」。中でも胃がんは、日本人のがんの部位別死亡者数で肺がんに続いて多く(財団法人がん研究振興財団調べ:2009年)、年間約5万人が胃がんで死亡していると言われている。

この胃がんだけでなく、胃炎、胃潰瘍の原因菌として知られているのが、ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)。日本における胃がん患者数は先進国の中でも異例の多さにのぼると言われているが、その98%はピロリ菌保菌者であり、日本人の約半数にあたる6,000万人が感染。特に50代以上の約7割がピロリ菌に感染していると言われている。

年代別ピロリ菌感染率
年代別ピロリ菌感染率

検査の結果、自分がピロリ菌の保菌者であることが発覚した場合には除菌治療を受けるのが有効な治療法のひとつであるが、今までのピロリ菌の除菌治療は、胃潰瘍など特定疾患に罹っていない限り、健康保険が適用されず自己負担となり高額な医療費が希望者の大きな負担となっていた。

しかし、ピロリ菌が胃がんの主因であることが明らかになり研究が進んだ結果、2月21日からは「ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎」が新たに保険適用となり、特定の疾患に罹患していなくても、内視鏡検査でピロリ菌の感染が確認された場合誰でも除菌のための保険治療を受けられるようになったのだ。

このような状況でピロリ菌由来による疾患予防の方法として注目を集めているのが、「LG21(Lactobacillus gasseri OLL2716)」という乳酸菌だ。

この「LG21 乳酸菌」は、胃の中でとどまってピロリ菌の働きを抑えるという特徴をもっており、ピロリ菌保菌者が8週間「LG21」乳酸菌入りのヨーグルトを摂ったところ、胃の中のピロリ菌数が約1/10に低下していたという調査結果も報告されているという。

そして、「LG21 乳酸菌」は、除菌治療に受ける場合にも有効であることがわかっているという。ピロリ菌の一次除菌の際、「LG21 乳酸菌」の摂取を併用することによって、10%程度の除菌の上乗せ効果が期待できることが確認されているのだ。

ピロリ菌の除菌治療においては、抗生物質への耐性をもつというピロリ菌の特性によって、除菌に失敗する人が全体の30%ほどにのぼると言われているが、ある調査によると、「LG21 乳酸菌」を使用したヨーグルトを除菌治療の3週間前から治療中の1週間の計4週間に渡り摂取したことによって、除菌治療実施時のピロリ菌の菌数が減少したという。「LG21 乳酸菌」の摂取によって、ピロリ菌除菌が成功しやすくなると期待できるのだ。

胃炎、胃潰瘍、胃がんといったピロリ菌を主原因とする疾患の日常的な予防と、ピロリ菌の除菌治療における一定の有用性、この両側面から「LG21 乳酸菌」を使用したヨーグルトの摂取はピロリ菌保菌者にとって有効な手段と言えそうである。