3月10日に太陽に最も近づき、その後4月上旬にかけて日の入り後や日の出前に見ることができると予測されている「パンスターズ彗星」。日本天文協議会では、ユーザーが観察スポットを共有できる特設サイトを公開し、「パンスターズ彗星を見つけようキャンペーン」を実施している。

パンスターズ彗星が今週末接近--日本天文協議会が観察スポットを共有できる特設サイトを公開中
「パンスターズ彗星を見つけようキャンペーン」特設サイト

パンスターズ彗星(C/2011 L4:PANSTARRS )は、2011年6月6日(世界時)に、米国ハワイ州・マウイ島のハレアカラに設置されたパンスターズ1望遠鏡による観測で発見された彗星。長い尾をひくその姿から「ほうき星」とも呼ばれる。本体は、主に氷で構成されており、表面に塵や砂がついた「汚れた雪だるま」に例えられることもある。太陽に近づき温められると、ガスや塵を吹き出し淡く輝いて見えるという。

最大の特徴である「尾」は2種類。ひとつはガスが作る「イオンの尾」で、太陽風に流されて太陽とは反対の方向に青く細長く伸びる。もう一方は塵が作る「ダストの尾」。太陽とは反対の方向に伸び、放出された塵の大きさによって広がり方が変化する。

パンスターズ彗星の構造イメージ
パンスターズ彗星の構造イメージ

放物線状の軌道を描いているため、二度と戻ってくることはなく、観察できるのは今回が最初で最後となるそうだ。

日本でパンスターズ彗星が観察しやすくなるのは、3月10日の近日点通過以降と予測されている。この頃から、日の入り後の西の空に見られるようになり、3月下旬から4月上旬は、日の入り後の西の空、日の出前の東の空と、1日に2回見ることができるようになる。ただし、太陽から見かけ上大きく離れることがないため、きわめて低空でしか見ることができない。4月上旬以降は、夜明け前の見やすい位置になるが、次第に小さく暗くなっていく。観察するには、建物や樹木などがなく、空が開けた場所が適しているという。

同キャンペーンでは、ユーザーによるパンスターズ彗星の観察場所情報を募集。特設サイト内の地図上にパンスターズ彗星が「見えた位置」もしくは「見えなかった位置」をピンで示し、必要事項を選択して送信することで、他のユーザーと観察場所情報を共有できる。コメントや写真も投稿可能。ユーザーの情報が集まることにより、地図上のどこで観察できたか一目で分かるようになっている。キャンペーン期間は3月1日から4月30日までの予定。

地図上にピンをドロップすることで、パンスターズ彗星の観察場所情報を他のユーザーと共有できる
地図上にピンをドロップすることで、
パンスターズ彗星の観察場所情報を他のユーザーと共有できる

また特設サイトでは、クイズキャンペーンも実施。クイズに答えて正解すると、彗星の軌道模型とスカイマップの PDF をダウンロードできる。