国立国会図書館(NDL)は、 東日本大震災に関する写真、音声・動画、Web ページなどあらゆるデジタルデータを収集・保存するポータルサイト「国立国会図書館東日本大震災アーカイブ(愛称:ひなぎく)」を3月7日に正式公開する。これに伴い3月5日、記者発表会を開催し、同ポータルサイトの利用方法についてデモンストレーションを実施した。

震災関連の写真・動画データなど集めた「国立国会図書館東日本大震災アーカイブ」、3月7日いよいよ正式公開へ
「国立国会図書館東日本大震災アーカイブ(通称:ひなぎく)」のトップ画面

同ポータルサイトは、NDL と総務省が連携して開発。東日本大震災に関する写真、音声・動画、Web ページなどあらゆる記録を保存、閲覧できるようにし、震災の記録・教訓を次の世代へ伝える。また、被災地の復旧・復興事業、今後の防災・減災対策に役立てることも目的としている。

検索対象総件数は約230万件、検索連携機関・団体数は16機関・団体(NDL 含む)、NDL へのコンテンツ提供機関・団体数は11機関・団体にのぼり、各省庁や自治体、大学、NPO、ボランティア、博物館/文書館、報道機関など様々な機関・団体が協力するほか、検索サイトなどからもデジタルデータを中心とする記録を集めて登録している。

例えば検索連携機関・団体のデータベースには、国立情報科学研究所の「CiNii Articles」(約20万件)や Yahoo!JAPAN の「東日本大震災 写真保存プロジェクト」(約4万)、Google の「Google『未来へのキオク』」(約1万5,000件)、ハーバード大学エドウィン・O・ライシャワー日本研究所の「2011年東日本大震災デジタ ルアーカイブ」(約9,000件)、日本放送協会の「NHK 東日本大震災アーカイブス」(約700件)、フジテレビジョンの「3.11忘れない〜FNN 東日本大震災アーカイブ〜」(約70件)などがある。

また、国会東京電力福島原子力発電所事故調査委員会や、東京電力、ジュピターテレコムなどのデータベースを登録。そのほか、NDL の総計約743万件の震災関連データベースも保存する。

今回開催された記者発表会では、同ポータルサイトの利用方法についてデモンストレーションを実施。試験公開していた開発版に、新たに追加した「地図」「タイムライン」の検索機能についても説明された。

まずトップ画面には「簡易検索」「詳細検索」「カテゴリ」ボタンを配置し、ここから検索方法を指定できる。また簡易検索では、キーワードを入力することで、関連するデータを容易に閲覧可能。詳細検索ではさらに具体的な情報の指定、カテゴリー検索では資料種別・データベース・場所・日付などによる絞り込みが行える。

簡易検索を指定しキーワードを入力することで検索できる
簡易検索を指定しキーワードを入力することで検索できる

さらに、トップ画面下部に設置された「写真」「音声・動画」「地図」「タイムライン」からコンテンツ種別を絞って検索できる。写真/音声・動画検索では、写真もしくは音声・動画の検索結果を一覧で見ることが可能だ。

地図検索では、地理情報が登録されているデータに関して、地図上にマッピングして検索結果を表示。検索した場所でされた写真、音声・動画データを地図と合わせて閲覧できる。地図を拡大して詳細の表示も行える。

タイムラインは、年表形式でデータを閲覧できる検索機能。月/日単位など特定の時間に関連したコンテンツ検索に対応している。

タイムラインの検索結果画面
タイムラインの検索結果画面

今回の記者発表会で、電子情報部長の中山正樹氏は「国立国会図書館では、東日本大震災の発生以来、大震災の記録の保存に取り組んできた。同ポータルサイトもその取り組みの一環」とし、「(同ポータルサイトにおける)検索対象は、官民を問わず様々な機関・団体がそれぞれ尽力し集めた貴重な資料。同館として は、大震災の記録を後世に伝えるとともに、生きた記録として活用されるように努力する」と述べた。また今後は、連携先を増やし、検索できる情報をより一層充実させるとしている。