米国 Microsoft は、クラウドベースの Office スイート「Office 365 Home Premium」の個人向けバージョンを発表した。同社は2010年から企業向けに Office 365 を提供しているが、個人向けに同スイートを提供するのは今回が初めてとなる。Microsoft は Office 2013 では従来の販売方式を継続するが、今後は Office 365 によるサブスクリプションサービスの販売促進に注力するという。

Microsoft、個人向けのクラウド版オフィススイート「Office 365 Home Premium」を発表
Office 365 Home Premium

ZDNet はこの件を次のように伝えた。

「Microsoft は1月29日、『Office 365 Home Premium』と『Office 2013 Home & Student』を発表した。Office 365 Home Premium は162か国、21言語で利用可能となる。サブスクリプション価格は年間99.99ドル。今回発表されたのは、同サービスの利用が可能になったという事実のみ。昨年夏のプレビュー公開後、Office 365 とOffice 2013 に対してどのような変更が施されたのかといった詳細な情報については公表されなかった」

Washington Post は、サブスクリプションサービスの内容に触れている。

「Office 365 Home Premium では、インストールされるコードは5つだけだ。利用者は、このプログラムをオフィス、家庭など、複数の PC 上で利用できる。SkyDrive クラウドストレージが 20GB まで利用できるので、作成した文書にどこからでもアクセスすることが可能だ。また、1か月に1時間分までの Skype の無料通話も提供される。スイートには、Word、Excel、PowerPoint、Outlook、OneNote、Publisher、Access が含まれる」

Reuters は、同サービスを開始する Microsoft の狙いについて次のように分析する。

「新しい Office は、人気が高まりつつある Google Apps に対抗するために設計されたものだ。Google Apps とは、オンラインで提供される Office スタイルのアプリケーション。Google はこれをホームユーザー向けには無料で、ビジネスユーザー向けには年間1人あたり50ドルで提供している。Microsoft はこの Office 365 と Surface タブレットにより、現時点では Google と Apple によって支配されているモバイルコンピューティングの最前線に躍り出ることを狙っている」

Wired は、サブスクリプションモデルは個人ユーザーには価格が高すぎるのではないかと指摘しつつ、Microsoft は今後こちらのモデルを推進していく方針であることを伝えている。

「利用者が複数のデバイスを持たない場合、あるいはサブスクリプションモデルが気に入らないという場合、従来型の販売方法で提供される Office 2013 を選択する手もある。価格は『Home and Student』が140ドル、『Home and Business』が220ドル、『Professional』は400ドルだ。これらのパッケージは、1度購入すればその後契約期間切れになるということはない。だが Microsoft は、今後は Office 365 のサブスクリプションサービスに注力していくという。Microosft の上級マーケティングマネージャである Chris Schneider 氏は、Microsoft は Office の宣伝広告費の大半を Office 365 に向ける方針であると述べた」