米国 Apple は今日、第4世代 iPad に 128GB バージョンを追加すると発表した。これまで iPad 最上位モデルのストレージ容量は64GB だったので、その容量は一気に倍増したことになる。そしてこれは、Apple による対 Microsoft 戦略の一環と見ることができる。

Apple の誇る高解像度 Retina ディスプレイを搭載し、128GB のストレージ容量を持つ iPad は2月5日に発売される。米国での価格は、無線 LAN(Wi-Fi)版が799ドルで、Wi-Fi+Cellular 版が929ドル。この価格設定は、Microsoft が4日後の2月9日に発売する Surface Pro を意識したものであることは明白だ。Surface Pro 128GB 版の価格は999ドル。両者を比較すれば、Surface Pro は後から発売されたのに、価格が高い商品という印象を消費者が持つ可能性は高いだろう。

128 GB 版 iPad のターゲットは、Surface Pro 購入予定者と PC 利用者
第4世代 iPad

対 Microsoft 戦略

今回のストレージ容量の増加は、Microsoft が2月9日に米国で出荷を開始する Windows 8 を搭載した Surface Pro の勢いを止める目的を持っている。この目的を果たすために Apple が強調しているのは、iPad アプリのエコシステム。Surface Pro のアプリストアと比較したとき、膨大な数の iPad アプリは Apple が Microsoft に対して持つ最大のアドバンテージとなる。Apple は次のように述べている。

「2倍になったストレージ容量と、30万本を超える他社には真似のできない iPad アプリにより、企業ユーザー、教育関係者、アーティストの方々がビジネスおよびプライベートにおける様々な場面で iPad を使うべき多くの理由を見出すことになるだろう」

128GB 版 iPad で Apple が Microsoft からの奪取を狙っているのは、Surface Pro の購入を検討している顧客だけではない。Windows OS を搭載した PC 利用者もターゲットとしている。Apple は、次のように述べている。

「iPad の累計販売台数が1億2,000万台を超えていることを見れば、世界の顧客が iPad を毎日の仕事、学習、遊びに、これまで使ってきた PC よりも iPad を活用すべき多くの理由に気づいているのは明らかだ」

ビジネスユーザーの獲得

128GB のストレージ容量により、iPad はビジネスユーザーからの支持をより広く得られるものとなるだろう。Apple は声明の中で次のように述べている。

「iPad は、ほぼすべての Fortune 500 企業と、現在 iPad を導入または試験的に利用している85%の Global 500 企業のビジネスに大きな影響を与え続けている」

128GB 版 iPad で Apple がターゲットとしているのは大企業だけではない。映像や音楽制作の現場でも活用可能になると Apple は述べている。

「3D CAD ファイル、X 線画像、映画編集、音楽トラック、プロジェクト設計図、トレーニングビデオ、サービスマニュアルといった、膨大なデータを日常的に扱う企業にとって、大容量となった iPad のストレージから得られる利益は計り知れない」

Pedro Hernandez は、InternetNews.com の寄稿編集者。