リスティング広告において、最も重要な「入札」という作業があるが、近年のリスティング広告では、管理するキーワードが膨大な数になる傾向があり、この入札という作業はリスティング広告のオペレーションを行う担当者にとって、それほど楽ではない作業となっている。その反面、この業務がパフォーマンスにもたらす影響が大きいため、効率的に行う方法があるとなれば、リスティング広告担当者にとっては非常に関心の高い内容なのではないだろうか。

そこで登場するのが「マネジメントツール」である。(※一般的には「自動入札ツール」と呼ばれるが、機能限定的表現であり、ツールの総合名称として適切でないため、ここでは敢えて「マネジメントツール」と呼ぶ。)「マネジメントツール」の導入により、入札業務の大部分は自動化かつ高速化され、休まず定期的に入札が可能となり、成果の向上に貢献することができるのである。つまり、リスティング広告担当者のみならず、広告主にとっても非常に嬉しい結果をもたらし得るツールである。今回は、その「マネジメントツール」とその進化の一部を紹介する。

リスティング広告における主な入札手法は以下の通り。

・ルールベース入札:決められたルールに従った入札
・ポートフォリオ入札:全体最適の視点からの入札
・手動入札:トレンドや流行を加味した柔軟な入札

各手法により入札の視点が異なる。例えば、「ルールベース入札」は、各指標基準の入札ロジックは明確だが、適用させるルール次第で成果が大きく変動する為、各指標の変動傾向分析が肝要である。一方、「ポートフォリオ入札」は、設定可能な指標項目は少ないが、入札ロジックはブラックボックスであり、キーワード個別の成果変動の要因が見えにくい。つまり、予算内で成果を最大限に発揮するには、その特徴を理解した上で入札手法を適切に使い分けることが必須である。

しかし、「マネジメントツール」で可能なことは、単なる「入札」だけではない。手法に加え、入札の以下のような機能が充実してきている。

・シミュレーション機能:過去の各指標の変動傾向から入札成果を予測する機能
・ステータス変更機能:キーワードの獲得成果によって、配信有無を変更する機能
・ユーザー行動ログの出力機能:広告アクセスから獲得までをトラッキングする機能

また、昨今“リスティング広告における入札”も単純ではなくなってきている。例えば、以下のような、概念を踏まえて入札戦略を設計し、実行していくことが求められる。

・在庫連動:Web 上の在庫状況とリスティング広告の配信有無を連携させる機能
・媒体付加機能との連携:商品リスト広告、クイックリンクオプションなど、媒体新機能の効果測定機能
・コンテンツ連動:Yahoo! ディスプレイアドネットワーク(YDN)、Google ディスプレイネットワーク(GDN)といった媒体側のディスプレイ広告の効果測定
・DSP 広告連動:広告主側のディスプレイ広告の効果測定
・ソーシャルネットワークの活用:Facebook 広告の動向を管理する機能

この各連携の実現は、機能として紹介した「シミュレーション機能」を大きく成長させる。機能の拡充により、リスティングのみならず、Web 広告全体を通した変動データの可視化が可能になるのだ。「入札」においては、成果プロセスが可視化されることにより、今まで以上に、目的に応じた適切な使い分けと、さらなる緻密な運用が重要になるだろう。

実際のところ、各連動の実現方法は各ツールによって異なり、また、当然その内部ロジックの違いにより成果も異なる。今後は各「マネジメントツール」に焦点を当て、その強みと活用方法を掘り下げてみていきたい。

執筆:株式会社アイレップ 第2コミュニケーション本部 ?橋亜也子
記事提供:アイレップ