匿名の関係筋からの情報として、複数の米国メディアが Dell がプライベートエクイティ会社との間で身売り交渉を進めていると報じている。交渉が成立した場合、Dell は非公開企業となる。だが専門家の多くは、今回の買収が成立する可能性は低いとしている。

Bloomberg はこの件を次のように報じた。

「世界第3位の PC メーカーである Dell は、プライベートエクイティ会社である TPG Capital および Silver Lake との間で、レバレッジド バイアウトによる身売り交渉を進めているという。この件に詳しい関係筋が昨日明かした。この買収は、早ければ今週中にも公表される可能性がある。だが、プライベートエクイティ会社が資金調達に失敗するか、あるいは将来この投資から抜け出せない可能性が高いと判断した場合、交渉は物別れに終わる可能性もある」

Reuters もこの件を取り上げている。

「Dell はプライベートエクイティ会社との間で身売り交渉をしている。この件に詳しい関係者2名が Reuters に明かした。この報道を受け、世界第3位の PC メーカーの株価は13%も上昇し、ここ8か月間での最高値を記録した。関係者の1人が語ったところでは、プライベートエクイティ会社は、Dell の株式の14%を保有している同社 CEO、Michael Dell 氏とこの交渉を進めているという」

All Things D は、Dell の身売りのうわさが報道されるのは、これが初めてではないと伝えた。

「Dell が非公開企業になるという選択肢を検討するのは、これが初めてのことではない。2010年、同社の CEO であり創業者である Michael Dell 氏は、Dell の上場廃止を検討したことがあると語っていた」

Wall Street Journal は、今回の身売り報道を、次のように分析している。

「Dell が少なくとも2社のプライベートエクイティ会社との間で身売り交渉をしているという報道は、ウォール街のアナリストによって、不可能ではないがあり得そうにないシナリオとして受け止められている。この報道を受け、Dell の株価は月曜日に13%上昇し、12.29ドルを記録した」

同メディアは Sterne, Agee & Leach の Shaw Wu 氏の発言を引用している。

「身売りはありうるが、その実現の可能性は低いと見ている。Dell の時価総額は210億ドルにも達しており、買収には巨額の資金調達が必要となるためだ。さらに、この取引では複数のプライベートエクイティ会社が参加することになり、非上場になったとしても Dell のビジネスの大半(70%)は構造的なプレッシャーから解放されることはない」