中国のインターネットやモバイルの統計データなどを調べたい場合、何をどこから調べたらいいか分からないという声を聞きます。検索エンジンでそれらを調べると、日本語での情報がそもそも少ないことも相まって、5年以上前の情報などが未だに検索の上位に引っかかるため、古い情報をもとに事業検討をされているケースにも遭遇することがあります。また、日本語の情報が限定的であることは日本人にとってややリスクが高く、誤訳や勘違いも散見されます。

本稿では、中国の統計データを調べるためのソースとして活用でき、かつ定期的に更新されている Web サイトをご紹介します。

まず最も代表的なのは、CNNIC(China Network Information Center)が半年に一回、定期的に発行している統計レポート(中国互聯網絡発展状況統計報告)です。近年は毎年1月と7月に発行され、現在の最新版は第30次(2012年7月版)です。

この報告書では中国のインターネットやモバイル人口に関する数値、インターネット人口の性別、年齢、学歴、職業、収入などの属性、ドメイン名の登録数や IP アドレスの割り当て状況などの情報が整理されています。中国の中でこうしたデータを定点観測しているデータは他にはなく、半年ごとの変化を確認する意味では貴重な存在です。残念ながらこの報告書は中国語ですが、数値データを参照するだけであれば中国語がわからない日本人でもハードルは低いはずです。

CNNIC はこれ以外にも様々な報告書を出しており、企業のインターネットの活用状況、モバイルインターネットの状況、携帯ブラウザのユーザー分析などのテーマが扱われています。なお、CNNIC は中国における IP アドレスやドメイン名の管理を担っており、実質的に工業情報化部の影響をうける組織として位置づけられています。そのため、事実上このレポートは中国としての公式発表と捉えても差し支えないでしょう。

中国の最新のインターネット・モバイル情報の調べ方
CNNIC(China Network Information Center)

中国国内の調査会社が公表している最新レポートのうち、無料で一部公開されているデータも参考になるでしょう。このセクターでは、易観国際(Analysys International)、艾瑞諮詢(iResearch)、賽迪顧問(CCIDConsulting)が主要プレイヤーとして存在しており、各社の Web サイトでレポートの一部やグラフを見ることができます。易観国際と艾瑞諮詢は民間調査会社で、賽迪顧問は工業情報化部の傘下の研究院に属しています。

ただ、それぞれの項目について無料では定点観測した情報を公開していないものもあり、また再利用できる範囲が限られているため、業務上必要な調査データを入手する場合には有料のレポートを購入することが望ましいでしょう。なお日本においては、筆者が経営するクララオンラインが易観国際、iResearch Japan(アイリサーチ・ジャパン)が艾瑞諮詢、ファーイースト・パートナーズと BCN が賽迪顧問の窓口となり、データを取り扱っています。

易観国際
易観国際(Analysys International)

艾瑞諮詢
艾瑞諮詢(iResearch)

執筆:株式会社クララオンライン 家本賢太郎
記事提供:株式会社クララオンライン