検索エンジンの技術は日々進化を続け、人が目で見ていいと思うコンテンツを正確に判断できるようになってきた。今や、“検索エンジンを如何にだますか”という方法を模索するのではなく、ユーザーが求めているコンテンツを真面目に作成することが SEO の成功につながると考える。今回は、そんな正攻法の SEO が力を発揮する時代において、SEO 担当者に必要な3つのことを紹介する。

1.検索技術や検索エンジン会社のビジネスやサービスの仕組みを勉強する

「完璧な検索エンジンを開発するために必要なことは?」「なぜ携帯電話向け検索エンジンは品質改善が進まないのか」「PageRank の欠点を改善するために発展してきたアルゴリズムの例は?」これらの質問に答えられないのであれば、検索エンジンの仕組みを理解できていない可能性が高い。リンク一辺倒で市場が育った日本の SEO 担当者に多くみられる特徴である。SEO 担当者が Google のランキングを決定づけている細かなアルゴリズムを理解する必要はない。しかし基本的な検索エンジンの仕組み、彼らのビジネスとサービスは必ず理解する必要がある。では、どのように基礎知識を得ればよいのか?まずは、Google・Bing の公式ブログを理解することを勧める。最新の動向をつかむには、検索エンジン会社が申請している特許文書の概要も一つの手だ。検索エンジンの仕組みを理解することで、SEO 業務における様々な意思決定の際に、適切な判断を下せるようになるだろう。少なくとも、「どうすれば1位に表示されるのか?」「3位から5位に落ちた原因は何だろう」などという、答えのない疑問に頭を悩ますことはなくなるはずだ。

2.色々な業界・業種の SEO のアプローチを学ぶ

「他社の事例を聞いても自分の会社に適用できない、だから役立たない」「それは大手企業だからできる施策でしょ、うちには無理だ」このような声を耳にするが、それは間違いである。SEO の難しいところは、絶対的な正解がないところである。同じ業種だとしても、マーケティング戦略に応じて答えは様々に変化する。だからこそ、正解に近づくために引き出しを多く持つことが必要となる。そしてその「SEO アプローチの引き出しを増やす」素晴らしい勉強材料となるのが他社の事例である。ページ構成、ソーシャルへの取り組み方、レビューの活用方法、多言語対応の方法等、特に SEO に積極的に取り組んでいる業界(旅行・不動産業界)のトレンドから多くのヒントを得ることができるだろう。

3.いまやっていることの「履歴」(○月○日にサイトの○○を改修した、など)をとること

SEO は効果が反映されるまで時間がかかることが多い。また施策と効果の因果関係を証明することも難しい。だからこそ、日々の小さな変化にアンテナを張り、効果を“見える化”する必要がある。流入キーワードやコンバージョン数に生じた変化は、何に起因するものなのかを分析することで SEO 施策の PDCA を回していく。○月○日に title を変更した。新規に10ページ追加した。canonical を設定した。というような実装の記録をもとに、施策と効果を分析することで、サイトの最適な状態を目指していこう。また、インハウスで SEO を行っている人は、他部署との連携、協力を得るのに頭を悩ましているのではないだろうか。そんなときに、他部署が管理しているキャンペーン・TVCM・雑誌での特集記事がもたらした SEO 上の好影響を報告することで、マーケティング活動における SEO の重要性を啓蒙することが可能となる。そこで、SEO の実装記録はもちろん、マーケティング活動全体の記録を取ることも推奨する。

検索エンジンの進化とともに、SEO 担当者が学ぶべきことが非常に増えている。最新の情報をキャッチアップすることだけでも一苦労である。一方で、検索エンジンが目指している状態は変わらない。だからこそ SEO 担当者に必要なのは、(1)その変わらない検索エンジンの仕組みを理解すること。そのうえで、(2)最新のトレンドや成功事例を他社の事例から学ぶこと。そして、自社サイトの最適化を目指して PDCA を回すために(3)SEO 施策を把握することといえる。

執筆:株式会社アイレップ SEO グループ 中澤真知子
記事提供:アイレップ