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身近な節電・省エネが、企業の意識を変革させる -- 日本テクノ中山氏に聞く

japan.internet.com 編集部
2012年6月18日 / 11:00
 
 
東日本大震災をきっかけに、企業での節電、省エネに対する意識は高まるばかりだ。今年の夏も全国的に節電への対応が迫られており、企業の事業所や工場にとっては、ますます厳しい夏になることが予想されている。

しかし、企業にとっての節電、省エネは震災がきっかけに大きく注目されることになったが、地球温暖化や自然環境の保全、事業コスト削減など様々な理由でここ近年大きな経営課題となっていたことは間違いない。企業はこれから一層、様々な知恵を絞り、事業に影響を与えずに節電や省エネを効果的に実現していく必要がある。その"先駆者"を紹介しているのが、BS ジャパンで放送している『省エネの達人(企業編)』(毎週水曜・21時54分〜)というテレビ番組だ。

● 様々なテーマの省エネテクニックを学ぶ『省エネの達人』

この番組では、社内でアイデアを出し合って様々な省エネを実践している企業の取り組みを、"達人の技"として紹介。製造業や、サービス業、福祉施設など多様な業種の取り組みを観ながら、節電だけでなく、ガスや水道の省エネ、リサイクル、設備とその運用の改善に至るまで、様々なテーマの省エネテクニックを学ぶことができる。2012年5月で放送回数100回を迎えた人気番組だ。
 
BSジャパン『省エネの達人(企業編)』のウェブサイト 過去放送されたバックナンバーを確認できる
BSジャパン『省エネの達人(企業編)』のウェブサイト
過去放送されたバックナンバーを確認できる

この番組を提供する日本テクノ株式会社 広報室の中山大志郎氏によると、この番組の目的は、普段はなかなかイメージすることができない企業の省エネに対する具体的な取り組みやその効果、省エネを推進する企業に起きた様々な変化などを、実際の企業の事例を観ることでイメージしてもらうことだという。

番組のきっかけは、同社が省エネソリューションを提供している34,000件の事業場の中で、各社がそれぞれに実践している省エネへの様々な工夫や努力を、世の中にもっと知ってもらいたいという思いだったのだそうだ。「大規模な企業の省エネの取り組みや、家電メーカーなど BtoC 分野での省エネ技術はニュースになりやすいが、日本経済の大部分を占める中小企業の省エネの実態が世の中に知られる機会は少なかった。その実態を紐解くことによって、1社でも多くの中小企業にもっと省エネに関心を持って欲しかった」と中山氏は語る。

100回以上の放送の中で取り上げられてきた中小企業の省エネへの工夫は、どれも興味深いものばかりだ。例えば、古い工場を解体・改築せずにその中に小さい作業場を建設することでコストと廃棄物を抑えた「工場内工場」や、エアコンを使わずに窓から入る風と換気扇だけで室内の体感温度を下げる工夫、そして空調の吹き出し口にある"風切り板"を取り外すことでよりダイレクトに室内を冷やす工夫など、どれも中小企業ならではの"手作りの省エネ"ばかりなのだ。番組を観れば、自分の会社でも実践できる省エネテクニックが見つかるかもしれない。

● 企業が節電・省エネに意識を持つ本当の意義とは

しかし中山氏によると、この番組で伝えたいことは、必ずしも「省エネをしましょう」ということだけではないという。本当に伝えたいことは、省エネを実践した先に企業に起きる"変化"なのだ。

中山氏は「誤解を恐れずに言うと」と前置きしたうえで、「企業が省エネを行う理由は、その経済的メリットが全てだ」と語る。具体的には、省エネとは企業にとってエネルギーや資源などの無駄を省く作業であり、それはつまり企業の無駄なコストを削減するという効果を生み出すことになるのだ。生産性を犠牲にしない範囲で省エネを推進することによって、企業の本質的な能力を維持しながら、よりコンパクトな経営が可能になるのだ。

しかし、一方でこれは誰かが推進するのではなく、企業全体で共通の意識を持つことが重要だと中山氏は語る。つまり、オフィスにとって身近な省エネである"節電"をきっかけにして、省エネに対する意識を連鎖的に社内に浸透させることが重要となってくるのだ。

例えば、同社が企業向けに提供しているスマートメーター「ERIA」は、社内の電力消費を監視して使いすぎた場合に警告を発報するようになっているのが特徴だ。これを社内に導入することで、(1)まず警告が発報された場合に無駄な電気を消そうと努力する。そして次に(2)この警告が発報されないように電気の消し忘れなどに注意するようになる。そして次に、(3)更に節電を効率化できる道具(人感センサーなど)を導入するようになり、こうして生まれた節電への意識は次に、(4)その他の資源の無駄使いのチェックに意識を向けるようになる。これを社員全員で意識的に行うことにより、資源だけでなく業務に関することまで会社のあらゆるものに対するコスト意識が芽生え、経営に良い影響を与えることになるのだ。

中山氏は、「会社、組織の中で"省エネ""無駄なコストの削減"が共通語になることで、組織の意識改革が急速に進み、強い組織を生み出すことに繋がるだろう」と語る。省エネをきっかけにして会社全体でコスト削減に対する高い意識を養うことによって、社内に意識改革をもたらすことが、省エネの本当の目的なのだ。
 
企業の電力消費状況を監視して警告を出す「ERIA」
企業の電力消費状況を監視して警告を出す「ERIA」

● 省エネは、使う人の意識改革がなければ実現しない

最後に、同社がテレビ番組『省エネの達人(企業編)』を通じて企業にどのようなメッセージを届けたいかを伺った。

「(震災による)節電の必要性が切迫するずっと前から、地球環境の保全を目的とした日本の省エネ技術は世界をリードしてきた。しかし、省エネは技術が実現するのではなく、使う人の意識改革がなければ実現しないものだ。番組を通じて様々な企業の"変化"を伝えることで、省エネによる企業の意識改革に高い関心を持つ企業を1社でも多く生み出したい。そして、環境に優しい企業社会を生み出すことが、番組と日本テクノの最も大きな目標だと考えている」。
 
日本テクノ株式会社 広報室 室長 中山大志郎氏
日本テクノ株式会社 広報室 室長 中山大志郎氏
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