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Web 解析視点からアプローチするユーザー回遊上の成果最適化(第1回)

株式会社アイレップ 床尾一法
2012年4月10日 / 06:00
 
 
前回はブランドを認知して来訪するユーザーとの対話を取り上げたが、今回はユーザーのブランド認知に至る流入経路を紐解き、Web サイト内のユーザー行動と Web 解析からみる間接効果について取り上げたい。

■Web 解析データ視点の間接効果

ところで、成果への間接効果やアトリビューションと呼ばれる言葉の解釈は、今のところディスプレイ広告や SERPs(検索エンジンの検索結果)上での「クリック(流入)履歴やインプレッション(表示回数)効果によるユーザーモチベーションの変化がもたらすサイト成果へのアシスト効果と重み付け」という意味で主に用いられている。

Web 解析視点からアプローチするユーザー回遊上の成果最適化(第1回)
Web 解析データ視点の間接効果

一方で、Web 解析からみた間接効果やアトリビューションを示す「流入履歴」という観点では、実際のユーザー行動結果という明確な観測結果が存在する。自然検索結果の表示順位や広告訴求が誘引した、ユーザーのアクティブな調査行動によるサイト流入の数値があり(流入経路の解析)、サイト内のコンテンツや商材情報閲覧に連動したユーザーモチベーションを示す数値(ユーザー回遊の解析)がある。

また、競合情報との比較選考、決済の迷いによる複数回のサイト訪問と情報閲覧(流入履歴の解析)があり、やがてサービス利用の成果を得るか、あるいはユーザーの興味喪失による離脱(最終的な成果貢献度の高い流入経路の解析)が記録されるはずである。

もちろん、1回目のサイト訪問で成果に結びつけばいいのだが、ユーザーの純粋想起を喚起し続けるには、マス広告を含めたプロモーションコストが増大する可能性がある。また、広告インプレッションによるブランド想起と成果獲得の促進を加味するビュースルーコンバージョンという考え方もあるが、特殊な事例やツールを除き、一般的な Web 解析では今のところ広告のインプレッション効果を加味して計測することはなかなか難しい。

■流入経路とランディングページの関係に見るユーザーモチベーション


Web 解析により可視化された、実際のユーザーの行動を物語る来訪結果の中でも、間接効果として注目すべきはランディングページの解析にある。すべての流入経路がサイトのトップへ流入するというわけではなく、一般的にサイト内のあらゆる階層の訴求ページが入口ページとなる事が多いはずで、特にロングテールキーワードの自然検索流入に強いサイトでは、流入経路の解析だけでは成果貢献の判断には厳しい。

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流入経路とランディングページの関係に見るユーザーモチベーション

これらの相関関係をあくまで「施策の結果でしかない」と捉えるのか。もしくは流入径路と観測数字が「ユーザーの利用選考プロセスである」と捉えるのか。Web 解析の取り組み方によって、得られる改善施策のバリエーションや、トライすべき課題の洗い出しに大きな違いがある。

■検索流入キーワードとサイト階層に秘めたユーザー回遊の仮説

潜在的な見込みユーザーの獲得だけでは成果拡大は限られてしまう。ならば Web 解析の立場として集客施策に対して支援できることは、何かを期待しつつ流入してサービスを利用せずに去るユーザーをパターン化し、仮説をもって可視化する作業だ。地道ではあるが、サービスの魅力を理解しきれずに去っていくユーザーを忘れてはならない。それを離脱として捉えるのではなくユーザー訴求の1プロセスとして定義してみるといい。では具体的に、ユーザーがクリックした後のアクションを Web 解析視点での間接効果として役立てる、シンプルな方法について考えてみよう。

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検索流入キーワードとサイト階層に秘めたユーザー回遊の仮説

まず、Web 解析ツールを使って、自然検索からの流入キーワードに着目すると、サイトのディレクトリ、つまり情報の階層ごとに流入する検索流入キーワードと、キーワードのシェア構成が異なっているはずである。

例えば、デジタルガジェット全般を取り扱う架空の EC サイト「IREP 販売」において、注力商材がデジタルカメラであったとする。ビッグキーワードの「デジカメ」という検索では当然 SERPs 上での強豪も多く、上位の表示順位は望めないだろう。そこで、各階層ごとに主だった入口ページの流入キーワードを見比べてみると、以下のような状況であった。

A:ブランド指名検索の「IREP 販売」がトップページに集中しつつも、ビッグキーワードの「デジカメ」は数が少ないながらトップページへとランディングしている。

B:2階層目のデジカメカテゴリのトップページに関しては、「IREP 販売 デジカメ」というブランド体験済みの既知層に集中している。

C:3階層目の「価格でデジカメを選ぶ」ページには、「デジカメ 最安」というキーワードがサイト全体の数値から見て、大きな規模の流入数がある。

さて、次回の連載では、これら各キーワードの検索流入に至ったモチベーションに対して、仮説を立てながら検索ユーザー像を想定し、それぞれのモチベーションのユーザーに、次なるアクションを喚起するような訴求要素を考えてみたい。

(第2回につづく)

(執筆:株式会社アイレップ Web 解析グループ グループマネージャー 床尾一法)

記事提供:アイレップ
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