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中国での休暇とインターネットの関係

株式会社クララオンライン 家本賢太郎
2011年11月14日 / 10:00
 
 
11月後半になると中国では旧正月(春節)に向けたプロモーションやキャンペーンが、お店でも Web サイトでも増え始めます。贈答品、旅行、食品などの企業にとっては稼ぎ時です。ただ、新暦と旧暦の日付の違いによって旧正月は毎年日付が異なることや、そもそも日本企業はあまり旧暦に慣れていないため、中国での消費者向けマーケティングを考えるうえでは、まず手始めに中国の長期休暇や祝日などを適切に把握することが重要です。今回は、中国の休暇と祝日の基本について触れることにします。

まず、中国の法定祝日と休日(休暇)は国務院が毎年決定し公布することになっており、毎年その日程は変わります。特にそこで定められるのは次の6つです(日付は2012年の休日です)。
(1) 元旦(前年12月31日から1月2日)
(2) 春節(1月22日から1月28日)
(3) 清明節(4月2日から4月4日)
(4) 労働節(4月28日から5月2日)
(5) 端午節(6月23日から6月25日)
(6) 中秋節・国慶節(9月29日から10月7日)

特に2012年は旧暦の関係で春節が早く、日本の企業の感覚からすれば正月休みがあけて1月9日が成人の日でお休みのあと、もう2週間で春節が始まります。ですから、いつもより早めの春節向けのプロモーションが求められるということに気づきます。

また、秋の中秋節と国慶節の日付が2012年は接近していることも特徴です。2013年は中秋節の法定休日は9月13日ですが、2012年は9月30日です。国慶節の法定休日は、中国の成立が天安門広場で宣言された10月1日という日付で固定されているため、旧暦と新暦の関係によってお休みの前後が変わるというわけです。そのため、2012年は中秋節と国慶節が一つの長期休暇になっています。(2011年の中秋節による休日は9月10日から12日でした)

また、中国は休日の振替として土曜日や日曜日が平日扱いの出勤日になることがあります(「上班」、すなわち出勤日)。2012年の場合、春節のお休みが1月22日から28日ですが、直前の21日の土曜日と29日の日曜日は通常の出勤日の扱いとなります。

ここまでは、中国に駐在する人などにとっては一般的な話ですが、それではこれらの休暇がインターネットの上ではどのように統計に現れているのかを見てみましょう。まず、Google が検索や Gmail などのサービスへの各国からのトラフィックを分析しているグラフを見ると、中国からは春節の際に大きくトラフィックが減っていることがわかります。また、中国で最も利用されている百度やタオバオのアクセスデータとも比較できれば、さらに顕著な高低差が見られる可能性は高いでしょう。

なお、中国新聞網によれば2011年の春節期間中(一般的に中国の労働者が春節休みをとる前後40日間の幅です。春節期間の中心で移動するときわめて航空券や鉄道運賃が高いため、前後にずらして移動する人が大変多くいます)にはのべ28億人が移動したとされています。なぜ人口よりも大きい数字になるかという点については、夫婦のそれぞれの実家に移動するケースなど、複数の場所を移動するケースが含まれているからだとされていますが、いずれにしても多くの人がこの時期にインターネットから離れていることがわかります。

Google のサービスへの中国からのアクセス量推移(2010/11〜2011/10)
Google のサービスへの中国からのアクセス量推移(2010/11〜2011/10)
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次に、中国最大手のインターネット調査会社である易観国際が出しているデータをもとに、淘宝網や拍拍網での EC の購買データを見てみたところ、これもまた春節の期間は購買量が一時的に減っていることがわかりました。2011年の場合、1月28日ごろから減り始め、2月14日ごろまで平均値を下回っています。即ち、約2週間は EC サイトでの販売量が減るという傾向が確認できます。

淘宝網・拍拍網での「携帯電話」分類の販売額推移(2010/10〜2011/5)
淘宝網・拍拍網での「携帯電話」分類の販売額推移(2010/10〜2011/5)
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淘宝網・拍拍網での「鞄」分類の販売額推移(2010/10〜2011/5)
淘宝網・拍拍網での「鞄」分類の販売額推移(2010/10〜2011/5)
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多くの商店では9月中旬から下旬にかけては国慶節前のプロモーションをしたあとですから、11月下旬から12ヶ月にかけて始まる春節向けのプロモーションではわずか2ヶ月ですぐに次の商戦に入ることになります。いまや中国の都市部ではクリスマスも若い世代にとって一つのイベントになりつつありますから、秋から春にかけては「プロモーション漬け」になっています(ちなみに、キリスト教自体は中国政府によって限定的な存在のみを認めていて、特にバチカンのカトリック教会との関係は断絶的ですが、なぜかクリスマスイルミネーションやクリスマスツリーはよく見かけます。ただし、たまにクリスマスイベントを地方政府が禁止しているケースもあるため、クリスマスを前面に出すことはその都市の状況に応じた対応が必要です)。

また、日本でもバレンタインデーやホワイトデーのイベントに始まり、母の日・父の日といった家族イベントまで、それぞれのプロモーションが常に行われているのと同様に、企業にとって消費者に対するプロモーションのためのイベントが必要なことは、どこも同じ事情なのかもしれません。

(執筆:株式会社クララオンライン 家本賢太郎)

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