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メールの宛先欄に“様”がついていないのは失礼か?

アイ・コミュニケーション
2010年5月27日 / 10:00
 
 
■誰もが一度は悩む“様”の扱い
仕事でメールを使っていると、誰もが一度は悩んだことがあるのではないだろうか?メールの宛先欄に“様”をつけるべきかどうか。どの部分を示すのかは、下の図を見ていただきたい。

メールの宛先欄に“様”がついている
メールの宛先欄に“様”がついている
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ビジネスメールを送信後、送ったメールを見直して考える。宛先欄に「様」がついていない。呼び捨ては失礼ではないだろうか。“様”や“さん”などの敬称を付けて送るべきなのだろうか。悩む人は多いと聞く。

メール本文中では、さすがに呼び捨てをする人はいないだろう。書き出しは必ず、“○○様”や“○○さん”からスタートする。会話と同様、“様”や“さん”をつけるべきかと迷うこともない常識だ。しかし、メールアドレスを入力する宛先欄にまで敬称をつけるべきかどうかについては明確な指標が存在しない。

メールを送る場合、「宛先」欄の設定には3つの方法がある。

1つは、直接入力。メールを送りたい相手のメールアドレスを手入力する。

2つ目は、アドレス帳の活用。アドレス帳から名前を入れると、その名前が受信した相手に表示される。敬称をつけずに登録していれば、敬称なしで宛先欄に名前とアドレスが表示される。“様”をつけたければ、アドレス帳から引用された名前に手入力で“様”をつけるか、アドレス帳に登録をする際、敬称をつけて登録するかの2つの手段がとれる。

3つ目は、届いたメールから直接返信。宛先欄はメールを送ってくれた人が設定している、その人の名前が入る。自分の名前に“様”をつけて送ってくる人はいないだろうから、手入力で“様”をつけることになるだろう。あなたの名前に“様”がついた状態で受信した場合、“様”を削除して送り返すことになる。自分の名前に敬称がついていても気にしないという人もいるだろうが、多くの場合は削除をするだろう。

メールという文化は、まだ始まって数十年。絶対のルールは存在しない。メールの利用者一人ひとりが自分の体験を通じ、気持ちの良いメールのコミュニケーションを模索している。そのため、はじめは良しとしていたルールも時代によって変化する。宛先欄に“様”や“さん”をつけるかどうかについても、実はその1つだと言えるのだ。

ほんの4〜5年前までは、「宛先欄には敬称をつけるべきだ」という論調が多かった。書籍やコラムにも、その類の解説は多くみられた。宛先欄に“様”を付ける方法や、“様”と“御中”のどちらを使ったらよいのかなど、質問の種類は多岐に渡った。その根底には、「宛先欄に敬称をつけないと失礼なのではないだろか?」という利用者の不安が垣間見られる。

しかしながら、年々、そのような発言をしている人は少なくなっている。ここで一緒に考えていただきたい。あなたがもらうメールの宛先欄に敬称がついていなかったら、それは失礼だろうか?相手の立場で考えると「失礼なのかも」と不安が先立つが、自分の身に置き換えればたいした問題ではないのではないだろうか。宛先欄に敬称がついている方が手間は増えるし、違和感があると答える人の方が多いのではと推察する。

実際、私はメールを送る際、宛先には敬称をつけない。その理由は後ほど述べるが、敬称がついていないがために注意を受けたり、人間関係が悪化したりしたことは一度もない。水面下で不快を与えてきた可能性は否定できないが、少なくとも、私の周辺では宛先欄に敬称をつける必要はないと考えている人の方が圧倒的に多い。

メールは、コミュニケーションかつ効率を求めるツールだ。第一にコミュニケーションが大事とだけ考えれば、敬称は必要なのかもしれない。宛先欄と本文の役割を意識せず、相手の名前が表示される部分には全て必ず敬称をつける。宛先欄には必ず“様”をつけ、“様”がついたメールを受け取ったら、返信をする際に自分の名前についている“様”を消して送る。このルールを徹底している人もいるだろう。

しかし、メールを返信する際に、自分の名前についている“様”を消す手間は、とても非効率だ。上司に対しても“様”をつけてアドレス帳に登録している人もいる。その場合、社外の人がメールの送信先に含まれている時は、上司に対してつけている “様”を取る手間が発生する。

そもそも、メールの宛先欄はメールの“住所”を示す場所であり、入れるべき情報は「メールアドレス=メールの住所」なのではないだろうか。メールアドレスだけでは送信者が識別しにくいため、名前の設定は便宜的にタグ付けをしているに過ぎない。

“住所”として考えた場合、名前の表示がない「XXXXX@example.co.jp」に様をつけ、「XXXXX@example.co.jp 様」とするのはおかしいことが直ぐに分かるだろう。英語表記で登録した場合、“Mr.”や“Mrs.”といった敬称はつけずに登録する。そのため、宛先(To、Cc、Bcc)欄に“様”をつける習慣は日本特有のものであるとも考えられる。

このような理由から、敬称としての“様”を宛先欄につけることは、ビジネスの現場ではメールマナーとして支持されていないことが考えられる。

■45%が「失礼だと思う」の背景を探る
アイ・コミュニケーションでは、この“様”の扱いについて調査すべく、アンケートを実施した。調査によると、「受け取ったメールの宛先(To、Cc)欄の自分の名前に“様”がついていなかったら」と質問したところ、「気にならない」と回答した人が156名(38%)。「意識したことがない」と回答した人が71名(17%)。「失礼だと思う」と回答した人が184名(45%)という結果になった。(有効回答数は411名。調査期間は2010年4月1日〜30日)

ある程度、意見が割れることは想像できたが、筆者が一番驚いたのは「失礼だと思う」との回答が45%もあったことだ。これだけの数字になった理由は、自分がメールを受け取ったときに「失礼」だといつも感じる人が45%ということではなく、「自分はつけてないけど、実は失礼なのかもしれない」と感じている人が含まれているからであろう。利用者の迷いが垣間見られる。

2010年5月11日にアンケート結果をプレスリリースとして公開したところ、「様を付けるべきだ」というコメント以上に、「アドレス欄の「様」をつけたり消したりするのはどうか」、「様を To 欄につける必要はない」といったコメントが続出した。このような利用者の意見をもとに考えても、メールを送る際に宛先欄には“様”をつける必要がないといえる。

メール宛先欄の“様”論争はたまに巻き起こることがあるが、「付ける必要はない」ということで不安や疑問は解消していただきたい。


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