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ビジネス2009年11月2日 11:00

ネットショップについて 〜ショッピングモールか、ASP サービスか、オープンソースか〜

この記事のURLhttp://japan.internet.com/busnews/20091102/6.html
著者:株式会社ファンサイド
国内internet.com発の記事
ネットショッピングは、もはや現代人の生活の一部として、すっかり浸透している。

Web サイトで商品を検索し、見つけた商品を買い物カゴに入れ、ボタン1つで買い物は終了。場合によってはクレジット決済でわざわざお金を振り込む手間も省くことができるという便利さは、現代人の生活リズムにぴったりと嵌っているようだ。

軒並みに増えていくネットショップだが、一般的なユーザーが利用するネットショップの殆どがショッピングモールを介して開店している。対して、企業が開くネットショップは独自ドメインが多いように感じることがある。それぞれ、どのような特徴があるのだろうか。

<ショッピングモールを利用する>
ショッピングモールからの出店は、ショップのサイトデザインのテンプレートが用意されていること、モールの管理会社から運営に関するアドバイスを受けることができることなどがメリットだ。ただし、月額費用と売上の一部をモール運営会社に支払わなければならないので独自で運用する場合と比べて費用がかかる。また、購入者へのメルマガなどはモールの中だけでしか利用できない制限もある。

■ 楽天市場
日本で最も利用されているショッピングモールは楽天市場である。出店店舗数は約6万店を超え、利用者数も安定しており、知名度も抜群に高い。3つのプランによって費用が設定されており、出店者のスタイルに合わせて選ぶことができる。

楽天市場最大の強みは、やはりその知名度だろう。ネット初心者でも出店できることから、知識がない人でも運営ができる便利な機能やセミナーが用意されている。

しかし、知名度の高さと利用数の膨大さに拠るデメリットもある。出店数が多いので、その中に埋もれてしまう可能性が高いことだ。それを回避するための指導として、セミナーや資料が用意されているのだが、楽天市場内でのセールスプロモーションは、しばしば広告費がかかる。初心者向けのショッピングモールと言えるが、その分費用がかかってしまうことは否めない。

■ Yahoo!ショッピング
日本最大のポータルサイト「Yahoo!JAPAN」が運営しているだけあって、知名度という点では楽天市場と並ぶ。だが、買い手側としては、楽天を中心に使用し、Yahoo!ショッピングは二番手という感覚のユーザーが多いのではないだろうか。ポイントの溜まりやすさという点では楽天市場に劣っているから、というのがその理由だろう。

楽天市場同様、初めての人向けから玄人向けまで、出展者のスタイルに合わせた3つのプランを用意しているが、Yahoo!ショッピングの強みは、その初期費用にある。楽天の初期費用に対して、Yahoo!ショッピングの初期費用はその約3分の2から半額と、業界最安値となっており、無料コンサルタントからのアドバイスなど、低コストの出店を最大のポイントとしている。

Yahoo!ショッピングにおける最大の魅力は、その圧倒的な集客力にある。「買ってもらう」ためには、現時点では楽天市場の方に実績があるかもしれないが、「とにかく来店してもらう」という点ではYahoo!ショッピングの方が期待できるかもしれない。

<独自ドメインでショップを作る>
独自ドメインでショップを作る場合、ショッピングモールへの出店に比べると。初期費用や運用費用などを比較的抑えることができる。また、デザインの自由度、独自のメルマガ配信ができることなどから、「自分のショップらしさ」の表現が可能になる。

しかし、ショッピングモールに属さずに集客を狙うには、集客するためのプロモーション費用が必要になる。もともとある程度の知名度がない限り、固定客がつくまで、それなりのプロモーション費用を出す覚悟が必要だ。

また、ある程度の知識と技術が必要になるため、企業で使われることが多い。

■ MakeShop(ASP サービス)
MakeShop は、HTML の知識が乏しくてもそれなりのデザインの Web サイトを作成できる対応力を持っている。もちろん、HTML を使用してのデザインも可能なので、プロ仕様のデザインも可能だ。買い物かごやメール機能だけでなく、顧客管理機能などのシステムがついて、ショッピングモールよりもはるかに安値でネットショップを持つことができる。

プランによって料金と登録所品数、使用できるテンプレート数が変わってくるが、月額費用はショッピングモールの半額程度にまで抑えられる。

独自ドメインのサイトで最も重要なのが SEM 関連プロモーションだが、MakeShop では、管理画面上で SEO とリスティング対策が可能になっている。

ショッピングモールの中での出店はしたくないが、検索エンジン対策ができて、綺麗なデザインのネットショップを持ちたい、というサイト作成初心者には使いやすいサービスではないだろうか。

■ EC-CUBE(オープンソースプログラム)
EC-CUBE はネットショップに必要なシステムを無料でダウンロードできるもので、残りの作業については作成者がすべて行うことになる。自分で所有しているサーバーにアップして使用することになるので、月次料金などがかからない。

その代わり、サポートなどの保証がないので、ダウンロードをした後は自己責任でのショップ制作になる。しかし、なんの制約もなく独自のネットショップを作ることができ、各々で持っているサーバーですべてを管理しながら自由にネットショップを運営できる。その代わり、サイト制作会社に依頼してネットショップを作成する場合が多いと思うので、その分の費用がかかることが多い。もちろんプロモーション費用も必須だ。

また、頻繁にバージョンアップが繰り返されるため、カスタマイズなどを行う場合は気をつけなければならない。専門の知識がなければ、EC-CUBE を利用することは難しいだろう。

<ショッピングモールから独自ドメインへ>
ショッピングモールでも開店は知識がほとんど必要ないが、制約の中での運営に対する知識とノウハウが必要になる。独自ドメインの場合は、制約なく自由に運営を行うことができるが、ショップを操作するためにはサイト制作に対する知識が不可欠だ。

こうしてみると、ネットショップを作る手段が極端ではないだろうか。サイト制作の知識がなければショッピングモールを使うしかないし、技術があれば MakeShop や EC-CUBE を選ぶ。

意外と知られていない手段として、パッケージソフトの使用がある。「ネットショップ・オーナー」というソフトがあるのだが、こちらは比較的、初心者にも使いやすい。

しかし、依然として一般ユーザーや個人事業主には「ネットショップ=ショッピングモールで作る」、企業には「一般ユーザー以上のものを求めたいので独自ドメインで作る」という流れが多いように感じる。

ショッピングモールだけの展開はもちろん便利だが、もっと独自ドメインで制約なくプロモーションを行うショップが増えても良いのではないだろうか。ネットショップに限ってしまうと、ショップ自体の情報があまりに少ない。商品自体は売れるかもしれないが、ショップの情報は度外視されてしまうことも多いのだ。

知識がなくても質の高いネットショップは作成できる。これが広がり、ショッピングモールとは別に独自ドメインのショップを持つ運営者が増えれば、EC業界は次の段階へ進化を遂げることができるのではないだろうか。

現在の EC 業界はほとんど、楽天市場の一人勝ち状態。楽天市場だけの利用に留まらない、さらに進化した EC 業界というのも、見てみたいとは思うのは私だけだろうか?

(執筆:株式会社ファンサイド ライター 上村 江利)

記事提供:ファンサイド
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