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子供たちが支える今後の携帯コミュニケーション

株式会社ファンサイド
2009年9月7日 / 12:00
 
 
現在、子供の携帯電話所持率は、小学生で38%、中学生で66%、高校生では96%と言われている。高校生になれば、持っていないほうが珍しい、というほどの所持率だ。

かつては友人への電話は自宅へ掛けて、友人の家族を介して繋いでもらう、という手順を踏んだが、今では個人用の携帯電話に直接電話を掛けることができる。電車などの手持ち無沙汰の時間も片手に携帯電話さえあればメールやゲーム、インターネットなどで時間を潰すことができる携帯電話世代。大抵のことは携帯電話があれば完結できる。

■携帯でコミュニケーションを取る若者たち
もともと、携帯電話はその名の通り、「携帯できる電話」だった。当初は通話機能しか持たなかったが、メールやインターネットなどの機能を持ち進化していった。

携帯電話という小さな機械の中に広がるバーチャルなコミュニケーションを楽しむ機会もどんどんと広がっている。

例えば、「mixi モバイル」の利用者も10代〜20代の間で広がりを見せている。片手に収まる手軽な携帯電話でのコミュニケーションは、PC を使うコミュニケーションよりも簡単で扱いやすいと感じる若いユーザーが増える中、ツールなどを開発する側としても工夫や新たな発想を必要とされるようになってきた。

そんなバーチャルなコミュニケーションをリアルな「物」として残すことができる新しいコミュニケーションツールがある。2008年に株式会社リクルートが公開した「ハモニナ」というサービスだ。

これは、主に女性に好まれそうなサービスで、携帯電話を交換ノートにしてコミュニケーションを深めようというものだ。Blog の簡易版と言ってもいいだろうか。近くにいる友達とのアルバム代わりにもなるし、離れた友人との交流の場にすることもできる。会員登録をすると、専用のノートが発行され、ユーザーはその中に写真やコメントをアップし、公開する。友人を呼んで書き込みをし合ったり、数人でノートを共有したりと、昔流行した「交換日記」のモバイル版と言えるだろう。

このノートには、自由にノートに貼って加工できるシールが500点以上用意されており、ユーザーは自分のノートを自由にカスタマイズすることができる。さらに、そのノートを印刷するサービスも行われているという点が、徹底している。携帯電話を使用してコミュニケーションを深めたいという若者層の心理をうまく利用したサービスだ。

PC になかなか向かうことができない忙しい世代にとっても、Blog より手軽で利用しやすいことから、利用者の拡大が期待できる。ベネッセコーポレーションが調査した結果によると、小中高生のおよそ8割が、写真や動画の撮影に携帯電話を使用しているという。それを考えると、認知度さえ上がれば若者層、特に女子中高生にとっては楽しめるサービスではないだろうか。モバイル mixi の利用者は男子の方が多いようだが、写真を共有してアルバムにしようという趣向は間違いなく女子の好みにはまるだろう。

ところで、最近「Twitter」が再び注目を集めているのはご存知だろうか。2009年の春ごろから、ユーザーが拡大しているという。「Twitter」は「いまなにしてる?」という問いに短い言葉で答えるだけのミニブログで、日記や Blog と違い、タイトルをつける必要もなく、簡単に思ったことを投稿していく、ミニ SNS のようなサービスだ。利用は無料で、リアルタイムに友人のつぶやき投稿を受け取り、コメントを返すこともできる。サービスが開始されたのは2006年だが、今年になってユーザー数が増えてきている。とはいえ、「Twitter」を使用しているのは未だ IT 関連の仕事就いている関係者が多い。

その「Twitter」も、モバイル版のサービスを展開している。リアルタイムに友人のつぶやきを受信してつぶやき返すこのサービスは、「ゆるめのコミュニケーション」として、若者層にもっと浸透してもいいのではないかと思う。2009年夏には「Twitter」を使い有名人と交流できるイベントが開催され、認知度は徐々に広まっている。バーチャルなコミュニケーションを好む若者たちが「Twitter」を盛り上げれば、その後の世代のモバイルサイト使用率も自然に上がってくるだろう。

手軽に画像やちょっとした一言を友人と共有できるサービスに、何かプラスアルファのスパイスを加えれば、若者層からモバイルサイトがもっと活発になるのではないだろうか。

■子供達が持つ携帯電話への意識
そもそも、若者層が携帯電話をどのように使用しているのか。

通話機能の使用率は、対友人よりも、対家族の方が高いことに対し、メールの使用率は、対友人の方がはるかに高いとされている。友人とのコミュニケーションには内容が履歴として残らない通話よりも、会話が蓄積されてゆくメールの方が使われる頻度が高い、ということだ。つまり、携帯電話はまさに友人とのコミュニケーションの「入れ物」とも言える。

そうなれば、必然的に「ハモニナ」のようなサービスは、若者層に必要とされるはずだ。

しかし、決定的な問題として、そのようなサービスがあること自体を知らない人々が多い。子供達の携帯電話の利用機能として、カメラ機能の次によく利用されているのが、音楽のダウンロードで、インターネットを使っての調べ物はその次に当たる。同じような割合でゲーム機能が続くのだが、若者層に人気があるサイトとして知られるのが「モバゲータウン」であることも頷ける。「調べ物をする」という利用方法も、主に交通情報や天気など、その時に必要な情報を手軽に調べることができる手段をして用いられることが多いため、使用されるのは主に同じ情報ツールだ。

それにしても、携帯電話のスペシャリストとも言える子供達の間でコミュニケーションツールが浸透しきらないのはなぜなのか。

理由のひとつとして、子供達の携帯依存症を恐れる大人たちの防衛意識も手伝っているのではないだろうか。

■今後の携帯コミュニケーション
子供にとってよくない情報が流されているサイトや、学校でのいじめを引き起こす「裏サイト」。それらの問題が、大人の「携帯電話がひきおこす子ども達への悪影響」を恐れる心を大きくし、大人は子ども達が携帯電話に頼り過ぎないよう、必要以上にブロックをかける。

確かに、一部の子供はそれらの闇に引き込まれているかもしれないが、携帯サイトでのバーチャルなコミュニケーションに助けられている子供の数の方が、はるかに多い。

インターネットは子供にとって、自分をアピールする場のひとつだ。自分を知って欲しい、見て欲しいという自分の中に押し込めた欲求を、相手の顔が見えないインターネットの世界でならうまく表現することができる。大人の目から見ると、それは実際のコミュニケーション能力が損なわれるのではという危惧に繋がるかもしれないが、子供達は状況によりコミュニケーション方法を使い分ける術を知っている。どういう場面でどういった機能を利用するかを冷静に使い分けている。ベネッセの調査で明らかになった「知らない人とは携帯電話で話さない」「本当に伝えたいことは直接話す」などの意識があることが、何よりの証拠だ。必要なのはむしろ、大人たちの正しいフォローだろう。

子供達が正しくコミュニケーションサイトを活用する環境さえあれば、モバイルサイトはさらに進化を続けることができるのではないだろうか。

(執筆:株式会社ファンサイド ライター 上村 江利)

記事提供:ファンサイド
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