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オンラインゲームのある生活(1/2)

神谷 健
2006年11月10日 / 11:30
 
 
今週も月曜日がやってきた。今朝も眠気を振り切って、ようやく起床する。もう、家を出なければならない時間である。

通勤途中の電車の中で、ようやく頭が回ってきて、昨晩、遅くまでやっていた、オンラインゲーム記憶がよみがえってくる。「昨晩は全滅してしまったあのダンジョン。攻略するには、もっと仲間の人数が必要なのだろうか?」、「昨日、獲得したレア(貴重な)アイテムをどうやって高く売ろう?」、「さらに強い武器を買うまでに、あといくらくらい必要だろう?」などと考えて出社する。

会社では、先週から貯まっていた業務をこなす。夕刻には片付け、一息つくと、オンラインゲームの事が頭を過ぎった。その後にある会議の資料を片手間に作りながら、お気に入りのオンラインゲーム攻略ページにアクセス。上司に気づかれぬようウィンドウを小さくして閲覧し、「今日はどこに冒険に行こう?」などと考える。

会議では、さっさと自分の報告を終えると、あとは自分とはさほど関係のない部署の報告。退屈な会議の内容は右から左に流れ、頭の中では、オンラインゲームの作戦会議が開かれる。「今度のギルド会議では、新しいメンバーの勧誘について話し合おう」などと…。

定時が過ぎ、皆は残業。自分も多少は残業を行うが、早めに切り上げ帰宅する。そして、家に着くなり、上着を投げ捨て、パソコンを起動。待ちに待った、オンラインゲームの世界に旅立つ。深夜、一晩を共にした仲間との別れを惜しみながら、パソコンの電源を落とし、今日一日のオンラインゲームでの成果を振り返りながら、床に就く。

筆者もかつてそうであったが、一番熱中している時期の典型的な社会人オンラインゲームユーザーの一日をイメージして述べてみた。特に MMORPG(Massively Multiplayer Online Role Playing Game)を始めたばかりの熱中している社会人ユーザーであれば、自分のことを言っているのだろうかなどと、感じたのではないだろうか。しかし、オンラインゲームを経験したことがない人ならば、四六時中、異性のことばかりを考えている10代の少年少女でもあるまいしと、非常に理解に苦しむ内容だろう。

今回は、実際のユーザーが、どの様なプレイスタイルをとっているかを、社会人に焦点をあて、分析を行った結果を見ていこう。分析は、各タイトルに偏りのないよう様々なオンラインゲームユーザーが利用するコミュニティにて、登録時に行われたデータを用いて行った。社会人は、会社員・公務員・自営業者を選び、さらにオンラインゲームを週に1日以上プレイしている756人を抽出し、1週間あたりのプレイ日数と、平日のプレイ時間について算出した。

まず、1週間のプレイ日数から見ていこう。1日〜6日と回答したユーザーは、多少ばらつきはあるものの、10%前後にと留まっているが、毎日プレイしていると回答したユーザーは、38%と、群を抜いている。5日以上プレイしているユーザーまで含めると、51.3%と過半数を占める。

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5日以上プレイするユーザーが過半数を占める要因として考えられるのは、通常のオフライン RPG(オンライン対応でないRPG)と違い、MMORPG では、自分が接続していない時でも、絶えず時間が流れていくことだろう。流行の装備や狩場(モンスターなど倒す場所)、そしてアイテムの相場なども日々変化していき、しばらくプレイしていないと、ゲームの様相が一気に変わってしまい、浦島太郎のような気分になることもよくあることだ。

もう一つ大きな要因として、ユーザー同士のコミュニケーションがあげられる。このことについては、前回前々回のコラムで述べているので、割愛する。気になる方は、このコラムを読み終わってから、じっくりとご覧いただきたい。

続いて、平日のプレイ時間を見ていこう。1時間未満が5.5%、1時間が17.1%、2時間が28.6%、3時間が27.5%、4時間が9.8%、5時間が7.4%、6時間以上が4.1%という結果となった。

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社会人ということもあり、平日は時間の制約があるものの、睡眠時間等を減らすなどして、平日の少ない余暇時間をやり繰りしながら、プレイしている様が伺えるデータである。

ここまでは、ユーザーの実態についてだったが、最後に少しビジネスの視点での話もしておこう。これらのデータから分かるように、オンラインゲームというのは、非常に滞留時間の長いサービスであることが分かる。

滞留時間が長いことが、ビジネスとして武器となることは、SNS「mixi」が証明している。一般的には招待制による600万人を超える会員数が目立っているが、しかしその最大の武器は、大手ポータルサイトを越す1人当たりの利用時間の長さだろう。

Web サイトとオンラインゲームでは、土俵が違うものの、同じインターネットを介したサービスとして考えるならば、オンラインゲームは、「mixi」をも優に超える、最も滞留時間の長いサービスではないだろうか。昨今、しきりにゲーム内広告について騒がれているが、拡大していく市場ももちろんのことだが、この滞留時間に起因しているのだと考えられる。

次回は、オンラインゲーム上でユーザーが実際にどのような会話をしているのか、また同じゲームユーザーで尊敬する人とはどのような人なのかについて、自主調査の結果と共に述べていきたい。

記事提供:ワンズ・コミュニケーションズ株式会社
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