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アカデメディア「デジタルスタイル会議」、新作 VAIO Type U の開発秘話とこだわり

japan.internet.com 編集部
2006年5月17日 / 09:00
 
 
VAIO type U
『VGN-UX50』
5月16日に開催された第九回アカデメディアは、テクノロジーは生活をどう変えるかをテーマとした「デジタルスタイル会議」。

ソニー協力による今回は、VAIO シリーズ担当者が同日に発表されたばかりのモバイル PC「VAIO type U『VGN-UX50』」について、製品企画の裏側や開発秘話などを語った。

また、恒例となっている全員参加の会議では、VAIO type U の実機が貸し出され、モバイル PC に追加されてほしい機能について議論が交わされた。

VAIO type U 『VGN-UX50』は、文庫本サイズながら Windows XP を搭載、タッチパネルに対応した4.5型液晶をスライドさせるとフルキーボードが出てくる。無線 LAN と Bluetooth、内臓カメラ、指紋認証も備え、重さは約520グラムだ。Core Solo 1.06GHz、HDD は30GB、メモリは512MBという構成で、マイクロソフトの“オリガミ”にきわめて近い。

仕事のタイムシフティングとライフナビゲーション
「時間を有効に使えるようにすること」、「自由な時間を楽しむこと」――商品企画を行った VAIO 事業部門企画部プロダクトプロデューサー楡井謙一氏が、今回の VAIO type U を企画するうえでのテーマだ。

有効に使うべき時間としてまず思い浮かぶのは、電車の中や人と待ち合わせしているときなどのすきま時間だ。そのような合い間の時間をメールの処理などの業務に活用できれば、「仕事のタイムシフティング」が実現できる。

「ビデオデッキや DVD レコーダーのビデオのタイムシフティングと同様のことを、新しい VAIO type U というデバイスを使って仕事でも実現できないか」。仕事のタイムシフティングを実現させるために必要な機能として、楡井氏が挙げるポイントは3点。「どこにでも持って行きたくなるデバイスサイズ」、「普段使っているデータや環境をそのままシームレスで使える」こと、そして仕事を快適にこなしていくための「ある程度の画面サイズ・キーボード」だ。

そこで、これらのポイントを VAIO type U に落とし込んだ結果、デバイスサイズは約520グラムという重量と文庫本サイズとなり、また普段使っているデータや環境には Windows XP の搭載で対応、画面サイズ・キーボードという点では1024×600の解像度を確保し、さらにフルキーボードも備えた。

では、自由な時間を楽しむことはどのように実現するか。発想のポイントはカーナビだという。

「カーナビが出る前までは、地図を調べてそれをプリントアウトするなど出かけるまでの障壁が高かったが、カーナビができてからは住所や電話番号だけメモっておけばルートを自動的に検索してくれるようになり、非常に行動範囲も広がった」と楡井氏。VAIO type U でも、ナビゲーションで何か新しいことができないか考えたという。それが「ライフナビゲーション」という活用法だ。

ライフナビゲーションは、カーナビの機能を実生活に置き換えたものだ。Type U と GPS を組み合わせて周辺のお店・施設などを検索し、ルート案内には自動車用ナビや歩行者ナビを利用。そして思い出を様々な形で保存・シェアする方法も整えた。GPS と内臓カメラを連動させれば、撮影した写真に位置情報が自動で付加され、地図アプリケーションにマッピングすることも可能だ。

「旅先や外出先で撮った写真をまとめて地図にドラッグ&ドロップし、行った場所を軌跡として写真とともに登録、あとで自分でコメントを加えて簡単に Blog や旅行記を作成することができる」(楡井氏)。お出かけをトータルに楽しく、という発想から生まれたものだという。

企画部プロダクトプロデューサー楡井謙一氏(左)
シニア・プログラムマネジャー鈴木一也氏


カタログには現れない「感じる部分」
続いて、これらの企画内容を実際の製品に落とし込んだエンジニアであり、Type U のプロジェクトリーダーを担当する鈴木一也氏が、商品開発にあたっての想いや裏話を語った。

同氏は Type U について、カタログスペック的な特徴ではない、より感覚的な部分――例えば持ちやすさ、安心感や愛着、所有感、自慢できるなどの開発者側から見た“感じる”領域について紹介。「しっくり感」、「高級感」、「生き物感(相棒感)」、「すごい感」、「スマート感」という5つのポイントに苦心したという。

まず、すごい感では「機能を取り除いて軽くなるのは当たり前、最軽量なのに全部入り」(鈴木氏)という点を強調、小型形状の中に無線 LAN や Bluetooth、指紋認証、2つカメラ、フルキーボードなどを搭載した高スペックをアピール。また筐体には長炭素繊維という素材を採用したことで、手の中にホールドしても熱くならず、さらに不要な電波が外に出るのを防止するという効果があるという。

スマート感については、ノート PC の底面は機種の型番や Windows XP のラベルが貼ってあるため非常に見栄えが悪いと指摘、それに対し Type U は「裏面は人に見られる部分である」という解釈のもと、すっきりとしたデザインにまとめたという。

また、「しっくり感」という部分では丸みを帯びたデザインにこだわったそうだ。「丸みを帯びたデザインは手に持つと軽く感じられる」(鈴木氏)とのことで、角ばったデザインで四角い箱のようだった前モデルは550グラム、今回のモデルは520グラムだが、たった30グラムの差でも持った感じはまったく違うという。

「生き物感、相棒感」を実現するのは、バイオタッチコマンドというジェスチャー機能だ。この機能は、画面に○やV字、ヘの字などを描くことで、割り当てられたコマンドが実行されるというもの。ディズニー映画「ファンタジア」を参考にしたという。「(Type U を)買う人は練習してほしい。スムーズな動作を3つ連続でやったりすると魔法のように見える」(鈴木氏)。

スタイラスの動作で様々な操作が可能

さらにキーボードの LED の光り方にも気の配る。画面をスライドさせてキーボードを出したときに、LED が特殊な光り方をするという仕掛けを組み込んでいるが、仕様決定までに20種類ほどの光らせ方を用意して考案したという。「この部分はガンダムの目と同じようなものだと個人的に考えている」と鈴木氏。当然、会場は盛り上がった。

この後に行われた全体会議では VAIO Type U の実機が貸し出され、参加者は企画担当者、開発担当者のプレゼン内容を体験することができた。「カタログが50ページくらいあれば、話した内容を全部載せたかった」と鈴木氏は語る。
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