KDDI(au)の回線を使って割安にデータ通信ができる MVNO(仮想移動体通信事業者)サービス「mineo(マイネオ)」をケイ・オプティコムが6月3日に開始する。1年拘束を前提に、月額980円(税別)で月間 1GB の高速通信が利用できるプランなどがある。

au 回線を月980円に使える「mineo」-- キャリアアグリゲーションへの対応も「検討したい」
mineo のロゴ

■キャリアアグリゲーションへの対応も視野

すでに MVNO サービスはあまたあるが、mineo は主流となっている NTT ドコモの回線ではなく、au の回線を利用するのが特徴。専用サイトなどから SIM カードを購入し、手持ちの au スマートフォンやモバイル Wi-Fi ルータなどに挿入して利用する。「SIM ロックフリー」の iPhone 5s/5c でも動作する。mineo の用意する SIM カードとスマートフォンのセットを買うことも可能だ。

プラチナバンドと呼ばれる 800MHz 帯を使って下り最大 75Mbbps の通信ができるほか、2.1GHz 帯を使って一部地域で下り最大 150Mbps の通信も可能だ。 さらに、800MHz 帯と 2.1GHz 帯を同時に使って、下り最大 150Mbps の高速通信をより安定して行えるキャリアアグリゲーション(CA)への対応も「検討したい」(ケイ・オプティコム)としている。

CA は、au がほかに先駆けて開始し、同社の2014年夏モデル5機種で利用可能になる見込み。夏モデルを携帯電話販売店のキャンペーンなどで安く入手し、mineo の SIM カードと組み合わせて利用できれば面白いだろう。

■家族内で通信量のシェアが可能

サービス内容は先行するドコモ系の MVNO と大きな差はない。通信量が月間 1GB を超えると、最大 200kbps の低速通信へ移行する。追加料金を支払って、高速通信に継続することも可能。その場合、費用は通信量 100MB 当たり150円となっている。

面白い機能として、同居の家族で複数人が mineo に契約していれば、最大5回線まで、あまった通信量を翌月に分け合える。

料金プランは、データ通信のみの「シングルタイプ」が月額980円、090/080/070 番号で音声通話もできる「デュアルタイプ」が同1,590円。それぞれ別途、3,000円の初期費用がかかる。デュアルタイプは MNP(番号ポータビリティ)で他キャリアから乗り換えが可能。また、いずれも 050 番号が使える IP 電話アプリケーション「LaLa Call」が基本料無料で使える。

両プランとも1年間の期間拘束があるが、キャンペーンとして半年間、月額980円の割引が付く。

なお、スマートフォン「DIGNO M」をセットとして購入する場合、機種代金は一括払いの場合4万8,000円、分割払いの場合2,000円×24回。セットを買った場合は半年間の料金割引はないが、先行予約した先着1,000人が最大2年間、月額980円の割引を受けられる。